暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十三話 執事からは逃げられない
[2/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「いえ、お気になさらないで下さい。それでは失礼いたします」

 礼をして女性の席から離れる。
 いきなり尋ねられたのでありのままを答えたけど一体どうしたんだろう?
 まあ、細かいことは気にしないでおこう。
 さて、客足が落ち着くまでもうひと頑張りしますか。




side なのは

 周りからの熱い視線を受けても平然とウェイターをこなす士郎君。
 特に中学、高校生ぐらいの女の人たちの視線がすごい。
 ものすごく見てる。

 でも女のひと達の気持ちもわからないでもない。

 白銀の髪に赤い瞳で執事服を着こなして、無駄がなく、洗練された動き。
 それだけでも目を引くのに、眼を見たらドキリとする。

 私達と同い年なのに真っ直ぐな強い瞳
 士郎君が転校してきた時に教科書を見せた時にすごくドキリとしたのを覚えている。

 でも士郎君本人はさっき話しかけられた時だって、なんで話しかけられたのか不思議そうにしてた。

「……あいつ天然よね?」
「「うん」」

 アリサちゃんの言葉に私とすずかちゃんは即座に頷いた。
 士郎君は天然の女誑しだ。
 言葉にせずともすずかちゃんとアリサちゃんも同じことを考えてたみたいで

「「「はあ〜」」」

 大きなため息が出た。




side 士郎

 とりあえず客足も落ち着いたので今日の手伝いはここまでとなった。
 閉店時間云々の前にケーキが完売状態なので営業はここまでなのだけど。
 執事服から着替える前に桃子さんと士郎さんと話しあって、不定期ながらアルバイトをすることが決まった。

 でそのまま帰れれば問題はなかったのだが、なのはと美由希さんが

「士郎君は料理も上手なんだよ」
「そういえばシロ君一人暮らしだったよね」

 と話してしまった。
 さらに翠屋のアルバイトで夕飯の買い物もしていない。

 というわけで本日の夕飯は高町家で桃子さんと共に作ることになったのだ。
 その結果、高町家の女性がショックを受けはしたがこれは置いておこう。
 そして、問題はまだ残っていた。
 夕飯の片付けも終え、帰ろうとしたのだが

「そういえばシロ君ってどこに住んでるの?」
「街の外れの洋館ですが」
「あらら、それってだいぶ遠いじゃない」

 桃子さんと美由希さんの言葉に何か嫌な予感がした。

「今夜は泊って行きなさい」
「その方がいいよ。なのはもそう思うでしょ?」
「もちろん」

 ああ、逃げ場がなくなっていく。
 士郎さんに視線を向けるが

「そうだな。いいじゃないか?」

 駄目だ。
 なら最後の頼み、恭也さんなら

「母さんが言ったら変更できないからあきらめてくれ」

 眼を逸らされ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ