アーティストとエンジニア:四限目『起業秘密』
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
社長(候補)の名前は?」
「はい。彼は“ヨシーリ・マーモット”と言います」
「ふむ……男の名前だから忘れそうだ」
じゃぁ何で今聞いたんですか?
「名前と言えば……新たに立ち上げる会社の名前は如何にしますか陛下?」
「いや、社長が決めてくれて構わないんだけども?」
「いえ、半民半官と言う事で半分は国営企業ですから、王様の意向は絶対ですわ」
「うわっ、面倒くせ!」
「当分は赤字運営が決まっているとは言え、世界に轟く大企業になる(予定)のですから、社名は重要ですわよ。形ばかりの社長に決められる事ではございません。何卒陛下が決めて下さいませ」
「何か口八丁で面倒事を押し付けられた気がするけど……まぁ良い」
本気で面倒臭そうな表情をしてたが、流石の陛下も思案に入る。
そして数分後……
「うん。決めた!」
考えが纏まったらしく、手近にあったA4用紙にサラサラと何かを書き出す。
勿論、新企業の社名だろうけど。
「じゃん! 新企業名は“PONY”だ」
「“ポニー”ですか? 何故に馬なんですか?」
俺もリューナもグリーバー伍長も不思議そうに社名の描かれた紙を覗き込む。
だが陛下は、その紙に新たに何かを書き足した。
「これがPONYの社章」
と言って描かれたのは、先日開発したMPの前で白馬が小首を傾げて音楽を聴いている絵だ。上手いとは言い難いが、特徴は捉えられている。
「おいラッセン。お前はこの絵を仕上げろ。見ての通りMPと白馬の絵だ。白馬はウチのパトリシアをモデルにしてくれ。凄ー美馬だし良い娘だからね」
何か突如仕事が舞い込んできた。
「マリーがこれ知ったら何てツッコむかな? 『ソニーじゃん!』かな? 『これビクター犬じゃん(笑)』かな?」
自ら描(書)いた社名と社章を見ながら、何やら独り言を呟く陛下。
マリーとはマリピエのマリーさんだろうか?
まぁいい……
そんな事より俺の彼女が社長になるんだ。
気合い入れて社章を描かねば!
ラッセルSIDE END
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ