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ハドラーちゃんの強くてニューゲーム
第4話
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固で人見知りな堅物であろうと、職人の意地が残ってる内は、作品を侮辱していれはそのうち食い付て来るさ)
「ま、真魔剛竜剣如きに負けを認めるのであれば、貴様もそこまで。俺の遊び相手に成れる器では亡かったと言う事だ。ハハハハハハハハ!」
無言を貫きつつ不満の表情を浮かべるロンを視て脈ありだと判断したハドラーちゃんは、
「デルパ」
魔法の筒に隠していた悪魔の目玉を取り出した。
「取り敢えずこいつを置いて行く。『送り先である勇者アバンの事が全く解りませんから出来ませんでした』などと言われない様にな」
言いたい事を言い切ったハドラーちゃんは、怯えて小さくなっている先客を引っ張りながら、ロンが暮らす小屋を後にした。
「貴様もさっさと帰れ。こんな気合い不足な職人擬きに時間を費やしていたら、それこそ文字通りの時間の無駄だ」
「何なんだお前?ヒッ!?来るな化物!助けてくれえぇーーーーー!殺されるウゥーーーーー!」
「五月蠅い黙れ!本当に殺すぞ!?」
何の前触れも無く現れ、台風の様に侮辱(あばれ)、覇者の剣1本と悪魔の目玉1匹を置き去りにしながら風の様に去って行ったハドラーちゃんを、ただ無言で見送るロン・ベルク。

ロン・ベルクへの挑発を終えて地底魔城に戻ろうとしたハドラーちゃんだったが……
「……フッ、やっとか?これ以上黙殺され続けられたら、俺は完全に泣き崩れる所だったぞ……」
気付いた時にはもう……巨大な鎌がハドラーちゃんの頚に突き付けられていた。
「死神」
ハドラーちゃんの背後にいきなり現れたキルバーンとピロロ。
「聞いたよ?君はバーン様の事をボケ老人と罵ったそうじゃないかぁ」
「いーけないんだいけないんだー♪バーン様に怒られるー♪」
だが、この程度では今のハドラーちゃんは動じない。
「寧ろ光栄だよ。大魔王バーン様に不忠を働きし愚か者を処刑するのが仕事である暗殺者を送り込むと言う事は、この俺も大魔王バーン様にそれなりに警戒されていると言う証拠なのだろ?」
それを聞いて感心するキルバーン。
「なかなか度胸があるね君。ボクはそう言うのをゆっくり……」
キルバーンがハドラーちゃんを脅す様に耳元に口を近づける。
「じわじわと壊すのが大好きなんだ」
でも、やはりハドラーちゃんは動じない。
「だが断る。そう何度もつまらん邪魔はさせんぞ……死神!」
(また?)
ハドラーちゃんの言った『また』の意味が解らず困惑するキルバーンとピロロだったが、そんな動揺を隠しながら虚勢の笑い声をあげるキルバーン。
「ふ?ふふ?フフフフフ」
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