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ボロディンJr奮戦記〜ある銀河の戦いの記録〜
第91話 カプチェランカ星系会戦 その2
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意を引きかねん」

 確かに二五隻定数の巡航艦小戦隊よりは警戒されないだろうが、たった四隻では下手すればワルキューレの一個中隊を出すだけで撃破されてしまう可能性がある。それにアトラハシーズ星系では、第八七〇九哨戒隊に死ねと言ってもおかしくない任務を課した。別の司令部直属の巡航艦分隊に割り振った方がいいのではないか。俺が返答を躊躇したのを爺様は見逃してはくれない。

「ジュニア、分かっているな?」

 現時点でもっとも有力で適合した偵察戦力を個人的感情で外すなということ。そんなことは分かっているが、二度も三度も彼らを追い込む必要があるのかという気持ちもある。了解しましたと俺は応え、自分の席に戻って超光速通信機器を起動させる。

 どうか生き残ってくれ、と声には出さずに。

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