ユニバース26
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ある夜、流れ星の如く一機の円盤が飛来し、山へ不時着する。円盤の扉が開くと、中からは中学生くらいの背丈のネズミのような見た目をした宇宙人が数体出てくる。
「ここが地球か。」
「なかなか、研究のし甲斐がありそうですね、」
「すべては、我らラッテラー星人の知識のために。」
ラッテラー星人達は山から降り、行動を開始した。
それから数日後、街ではあるポスターが目立っていた。
「仮想世界で楽園生活体験?面白そうじゃん!アヤネも応募してみようよ!」
ポスターを見たアヤネのクラスメイトはアヤネに話しかける。
「まあ、応募するのはただだし、やってみてもいーけど?」
アヤネはクラスメイトの押しに折れ、応募した。それを皮切りに、至るところでQRコードを読み込ませる人々が現れる。
「なあナリユキ、楽園なんてお前にぴったりじゃないか?俺達も参加しようぜ!」
「楽園か…争わなくていいなら、参加してみようかな。リョウト、一緒に参加しない?」
アヤネの同級生であるフルハシ リョウトとソガ ナリユキも応募し、応募者は続々と増えていく。
「ふむふむ、計画は順調みたいだ。」
その様子をモニター越しに見ていたラッテラー星人の1人が仲間に伝える。
「機材と設備の準備も進んでいる。イベント期間を外れれば、大規模収容が可能な施設を抑えるのは予想以上に容易なことであった。」
「想定外だったことは、こちらで揃える予定だった機材が想像以上に高騰していたことだ。資金の都合から、そう長い期間の研究は行えそうにない。」
別動班のラッテラー星人は経過を報告する。
「まったく、お偉いさん達は何も解っていない。争いのない世界への探求は何十億年もの昔から様々な惑星の科学者の中で議論され続けていたことだというのに。行動心理学の分野に長けている我らラッテラー星人が率先して行わずにどうする!それなのに、研究資金をケチるとは!」
「リーダー、ここは落ち着いて。先ずは実験を遂行することが先でしょう。」
苛立つラッテラー星人のリーダーを部下が宥める。
「…とにかく!1ヶ月後が楽しみだ。それまでは地球観光でも楽しもうではないか。これほど芸術を優先する星はそうそうはない。研究も大事だが、モチベーションの維持も大切なことだ。くれぐれも、人間への擬態を徹底するのだぞ!」
リーダーの言葉で、ラッテラー星人は人間に変装し、活動を開始した。
それから一月が経過した。応募に当選した人数は実に八千人、男女それぞれ四千人ずつであるが、年齢層はバラバラであった。
「なんだよ、誘ってきたのに落ちてんのかよ。」
会場に着いたアヤネは不服そうにスマホをいじっている。
「ナリユキも当選していたんだな。俺達2人とも行けるなんて運がいいな。」
「そうだ
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