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私の 辛かった気持ちもわかってよー
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 次の週の月曜日、部員が全員揃って、顔合わせをしていた。3年が6人、2年が5人、そして新入生が16人なのだ。全員で27人。行長監督に言わすと、こんなに大勢になったのは初めてということだった。やっぱり、理事長と校長が部室の増設を進めてくれて良かったと。

 練習が始まって、行長監督は新入の初めてテニスをやるという10人にラケットの振り方なんかを教えていて、コーチは中学からやっていたという6人を指導していた。私達、3年と2年生は隣のコートで練習していたのだけど、新入の6人の中でも多々良サナサは抜きん出て動きが良いのだ。それに、リターンのボールも速くて威力があるのだ。今のところは正確性に欠けるのだけど。

 その夜、お父さんが私と桔梗を呼んで

「だし汁とみそ汁の店 出すことにした。烏丸から三条通を少し入ったところで、空き店舗があったんでな カウンター6席なんだけど」

「えぇー えー いつからぁー? なんでぇー」

「だって ウチ等 まだ 学生やんかー 誰がやるん?」「メニュー 決めたん?」と、やつぎばやにお父さんに聞いていた。

「まぁ 聞け! それまで、定食屋をやっていて、設備もそのままなんで、投資も安くすむんだ それと、静香 手伝ってくれているの知っているだろう? 卒業したのだけど・・そのまま まだ 手伝いに来てくれているんだ」

「だよねー ウチも なんでかなーって思ってた 就職してないの? だからー まさか お父さん?」

「あぁー ・・・ 静香にって 思っている 5月にはと」

「そんなぁー ウチ等 どうなるん? ウチ等にやらせてくれるんちゃうん?」

「いゃ そのー まだ 卒業まで・・・ それに、大学にも行くかもしれないだろう? こういうのは 早くやらないと 同じような店が出来て来るかもしれんし」

「だからってー ウチ等がやりたいっていう 話やんかぁー」

「まぁ まぁ そーなんだよ だからー お前達にも 商品決めとか 店の改装なんかも 意見を出してもらってー それと 上手くいくかどうかわからんから 最初は静香にやらせてみてー」

「なんで 静香さんなんよー ウチ 高校辞めてもええから お店やる!」と、桔梗が無茶なことを言い出した。

「それは 許さん 高校ぐらいは 卒業しなさい 山葵もだ 子供達にスポーツを指導する夢があるだろう?」

「お父さん まさかとは思うけど・・ 静香さんと なんかあるの? 愛人とかで、お店持たすとか」私は、自分でもバカなこと言っていると思ったけど

「ばっ バカなー そんなわけないじゃぁ無いか なんちゅうこと 言うんじゃ お母さんの前で・・」

「だって 急に 静香さんってー 変!」桔梗も「うん うん」と、うなずいていた。

「じつは・・ 静香は・
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