第3部
ルザミ
ただ一人の罪人
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口をへの字にした。
「なんなら当分ここに置いていっても構わんけどな」
「へっ、冗談じゃねーよ!! 意地でもついていくからな!!」
なんて言ってはいるが、ユウリも本気で置いてくつもりはないはずだ。……そのはずだよね?
するとフィオナさんはナギの前で手を差し出した。ナギは無言でその手を取ると、気恥ずかしくなったのかすぐにぱっと手を離した。そしてそのままフィオナさんに背を向けて歩き出してしまった。
「あっ、ナギ、待ってよ!!」
「別れはこれくらいあっさりしたほうがいいさ。皆、ナギのことをよろしくね」
「オッケー!! ナギちんの手綱はあたしが握るね!」
「お前に握らせたら余計暴れそうだけどな」
「ユウリちゃん……。なんだか最近小粋なジョークを挟むようになったね……。おねーさんは嬉しいよ」
わざとらしく嬉し泣きをするシーラに、ユウリは無言でシーラの頬をつねった。うん、これは下手に口出ししたら巻き込まれるやつだ。
「それじゃフィオナさん、お元気で!!」
別れ際までドタバタしていたが、最後は笑顔で挨拶を交わし、私たちはルザミの島を後にした。
ナギのお母さんに会うこともできたし、ガイアの剣の情報も得ることができた。魔王の城に少しでも近づくため、私達は次なる目的地を目指すのだった。
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