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戦国時代に転生したら春秋戦国時代だった件
第2章 項羽と劉邦、あと田忠 〜虞兮虞兮、奈若何〜
第11話 四面紅白歌合戦
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ね〜」
「ははは、ご勘弁を??それより、準備ができたようです。音頭をお願いします」

 あたりは闇夜に包まれているが、篝火が随所にたかれ意外な程明るい。陽気な雰囲気があたりを包む。しかしここは戦場。項羽軍をいままさに包囲している最中である。多数の篝火も奇襲を防ぐためでもあった。

「は〜いみんな〜、にっこにっこに〜。ふぁいとだよっ! さて、今晩はチキチキ第1回紅白歌合戦を始めたいと思います!」

『おー!』

「まずは私ちゃんから! 私の歌を聞けええええええええぇ!!!

 このあと無茶苦茶歌った。

「「「劉邦ちゃーん!  ほ、ほーっ、ホアアーッ!!  ホアーッ!!」」」

 親衛隊を組織して、無駄にキレのあるオタ芸を披露した田忠に、劉邦は熱い眼差しを向ける。それを猫耳軍師は無言で見ていた。


 楚歌を一晩中聞かされた項羽軍は、抵抗する意思を急速に失っていくのだった。絶望が項羽軍を覆う。

 なお、その後も年に1回の紅白歌合戦が行われ、漢の恒例行事として後世に伝わるのだった。


 
・故事「兵士は畑から採れる」
畑(民草)の支持を受けなければ、大軍を擁することはできないという意味。
楚漢戦争末期に田忠が劉邦軍を指して語った言葉が由来となっている。
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