タブー
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!」
周りにいたウォーレンさんたちが止めるがそれを振り切りなおもお酒を煽るカナさん。相当荒ぶっているのでちょっと近くには寄らないでおこう。
「グレイ様!!可哀想なジュビアを癒してください!!」
「だぁ!!あんまりくっつくな!!」
一方のジュビアは全然負けたダメージなんか無さそうな感じ。負けたことにかこつけてグレイさんに抱き付いている彼女をグレイさんは引き離そうとしている。
もっとも、実はさっきまではグレイさんも優しく彼女を慰めていたのだが、それによりジュビアさんが調子に乗ってしまい要求がエスカレート。今は水になりながら彼を飲み込もうとしている勢いのため反撃していたりする。
「みんな薄情だよなぁ、ナツ兄たちがケガして寝てるのに」
「だからだよ」
「え?」
酒を浴びるように飲みながらどんちゃん騒ぎのみんなを見てロメオくんが頬杖を付きながら呆れたように言葉を漏らす。ただ、みんなの気持ちが俺にもわかる。
「あの三人が意識不明になるなんて、誰も想像できなかったからね」
「少しでも不安な気持ちを消したいんだよ」
ギルダーツさんとラクサスさんの最強候補二人にこういう大舞台に強いナツさんが揃っての敗北。俺たちだって不安で押し潰されそうなわけだし、もっと長い時間一緒に過ごしてきたみんながそれを感じていないわけがない。
それを紛らわせるための宴会なのは俺たちの目から見ても明らかだった。
「そんなもんなのかぁ」
「まぁ、それがなくてもこれはやってただろうけどね」
「あははは・・・」
何かにつけてお酒を飲むのが好きな人たちだからあの三人の件がなくてもこの宴会はやっていたのは間違いないと思う。というか恐らく最終日までこんな感じのどんちゃん騒ぎの連続なんだろうなぁ、と遠い目をしていると、事態をよりややこしくする来客が訪れた。
「グレイはいるか?」
開かれた扉から入ってきたのは銀髪の切れ長の人物であるリオンさん。その後ろからはサクラが入ってきていた。
「リオン」
「リオン様」
「おおっ、ジュビア。グレイはいるか?」
「目の前にいるよ!!」
一緒にくっ付けながら彼の方へとやって来たグレイさんとジュビアさんだったけど、リオンさんにはジュビアさんしか見えていなかったのかはたまた単なるボケなのか、グレイさんが見えていなかったようだ。
「師匠!!今日はお疲れ様でした!!」
「俺、何もしてないけど」
「まぁまぁ」
元気いっぱいでこちらへとやって来たサクラは深々と頭を下げる。そういうのは競技に出た時に言うべきだと思うけど、礼儀正しいとも思えるのでここはスルーしよう。
「あれ?レオンとシェリアは?」
「サクラだけ?」
「はい!!そうであります!!」
こういう場合は必ず一緒に
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