第一部
第四章 いつだって、道はある。
ユナト
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かもしれない、というのはある程度予想されてはいたが、真昼間からいきなり進入されるとは思いもよらなかった。そして彼らの襲撃もまた増援が遅れた理由だ。
「だけどやつら……木ノ葉崩し前からここを狙ってたみたい」
「ああ……ハッカとマナのあの任務は確か奴らに関することの調査だと聞いていたが、一体どんな奴らなんだ?」
里の近くに不審な忍び達がいるらしいという情報を受け取り、ハッカとマナ、それに紅丸は任務に出されたのだ。
木ノ葉崩しで里の戦力が半分以上削られた上、音の残党に関する情報がそこ彼処で出回り、かなりの忍びがその為に出払っているのと、下忍の生徒達を受け持つ上忍、もしくはイルカのようなアカデミー教師は、木ノ葉崩しで一番弱っている木ノ葉が万が一襲撃された場合にと里に配置されている場合が多いのも関係している。
ハッカもまた下忍の生徒を受け持つ上忍ではあるし、マナはたったの下忍、紅丸に至っては忍犬である点、他の奴らでもよかったのではと思われるが、二人が選ばれたのには理由がある。
「奴ら……九尾、だとか、うちは、だとか、四代目、だとか、そういうのいっぱい喋ってたけど……なんかの術使ったぽいの。でもその術、狐者異が以前使ってた技と同じ名前だったんだ」
「……食遁か?」
「違うよ。奴ら食遁以外の、もっとめんどくさい術使ってたの覚えてる? ちょっと経絡系の構造を変えれば誰にも使えるですけど……あの術。医療忍術にもよく応用されてたかな」
「だが……マナはその術のことなんて知らないんだろう? ならなぜマナを……」
もしその術をマナが知っているとしたら、マナに確認してもらうという理由もあるかもしれないが、マナも知らない術で、相手が一体何なのかもわからないのになぜマナを派遣したのだろうか。
屋敷は火を放たれてしまった為、本当に全員死んでるのか、それとも逃げ果せた者がいるのかは断定できず、狐者異が生きているという可能性も否定は出来ないが、生前狐者異は信じられないほどの執着を木ノ葉の里に見せていた。生きていたのなら帰ってくる可能性の方が高いし、マナは一族の者の顔など覚えているはずがない。
記憶を失っているハッカなら尚更だし、それに狐者異は大体背が小柄で髪が青いのだから別に確認させる必要もないはずだ。
その上彼らが使っていた術は経絡系の構造にちょっと手を加えれば誰でも使えると言われていたものの一環なのだから、狐者異じゃない可能性だって十分にある。
「んー、それはそうなんだけどね。記憶がないからこそ都合がいいんだよ、ハッカは」
「どういうことだ?」
「まあつまり……記憶がないから、無駄な推測だのをせずに突っ込んでくれるような鉄砲玉が必要だったってこと」
その言葉にガイが目を見開き、ユナトに掴みかかった。
「おいユナト、まさ
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