アーティストとエンジニア:一限目『相手の気持ちを察する』
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て驚いてみせる。
俺達3人は笑ってしまう。
「じゃぁ僕も相談に乗ろうか?」
「よ、よろしいんですか!? お忙しいのでは?」
流石のリューナも驚いてる。
そりゃそうだろう。
金曜の夕方ともなれば、明日・明後日の土日にキッチリと休みたい者等は、仕事を残さない様に追い込みを掛けている状況だろう。
そういう事であれば最終的な決裁権を持っている国王陛下に仕事が集中するのは自明。
「大丈夫。この国には優秀な宰相が居るから、アイツんとこに仕事が溜まって滞るだけだよ。誰も困らない(笑)」
「い、いや……そ、それは宰相閣下が困r「なるほど! でしたらお願いできますか陛下!?」
不本意だが宰相閣下の事を心配しようとしたのだが、それを遮りリューナが陛下の提案に飛びついた。
「よ〜し、じゃぁ決まり! アイツに見つかる前に、お前のアトリエにしけ込もうぜ」
まるで同年代の友人と会話する様なノリで俺のアトリエに向かう国王陛下。
この人、本当にお孫さんまで居る方なんだよね?
(グランバニア城:二階・宮廷画家アトリエ)
俺のアトリエ……
片付いてるとは言えない状態の中、陛下は適当に物を退かして座るスペースを確保する。
そして促される様に俺等も空いてる椅子に腰を下ろし、会話状態の準備が整う。
勿論、最初に話し出したのはリューナ。
何せ彼女の新研究の事なのだからね。
んで、内容というのも……
「お父さんのアイデアとアドバイスで、MSVやMPを開発できたけど、その先の物を何か作れないかと考えたんだけど、思う様にいかなくて……」
「う〜ん……具体的に如何様な物を想像してんの?」
「そうね……私が想像してるのは、写真と音を融合させる……みたいな。う〜ん……何て言えば良いんだろ? 写真を撮った時の周囲の音を一緒に録音して連動させて……う〜ん……でも動かない絵に対して音は常に変化するし……う〜ん……」
俺には連動させるって発想だけでも凄いと思うけど……
「何だ、もう答えは直ぐそこじゃん(笑)」
「何所がよぉ!」
自分には見当も付いてない状態を“直ぐそこ”と言われ、リューナが珍しくむくれる。やっぱりお義父さんには、こういう表情をするんだな。
「だからね、連続して沢山写真を撮って、それに音声を連動させれば良いんだよ。僕としては何れ作って貰おうと思ってタイミング見計らってたけど、リューナから提案されるとはビックリ? 序でに開発を進めちゃおっか?」
俺には全然想像も出来ないが、陛下には何やら考えてた事があるらしい。
ラッセルSIDE END
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