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ソードアート・オンライン 夢の軌跡
合同温泉旅行開始
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に専念させてもらおう。
 なお伯父さんの車は八人乗りなので、六人で乗っても余裕がある。
 二列目には父さんと母さん、三列目は僕と玲音が座っている。助手席にはもちろん伯母さんだ。
 因みに伯父さんは母さんと同じように、外国人の血が目立たないハーフである。
 そして今は外の景色を見ながら会話をしている。
「温泉楽しみだね。玲音」
「そうだな。最近は疲れが溜まることが多かったから、早く温泉に入って安らぎたいものだ」
 玲音は本当に嬉しそうに微笑んだ。
「あら? 翔夜だけじゃなく、玲音君も疲れているんですか?」
「はい。高校生になってから毎日の登下校に掛かる時間が延びたり、帰ってくる時間が遅くなったりしていますから。それに勉強も難しいですし。まあ思ってたよりもすぐに慣れましたけど、やっぱり疲れは以前よりも溜まりやすいです」
 表には出していないが、毎日の電車通学は大変なのだろう。やはり玲音にもたまには息抜きが必要だ。
「そうか。高校生にもなると、結構以前とは違う生活習慣になるからね」
 父さんが納得したように頷いた。
「まあそんなことを言いつつも、やることはちゃんとやってくれてるから大丈夫よ」
「俺も同じ意見だな。玲音はしっかりしているから、安心できる」
「義姉さん、兄さん。それをいうなら翔夜だって十分しっかりしていますよ?」
「そうだよ。翔夜は毎日家事を手伝っているし、月に一度は一人で料理だって作るんだからね」
 気がつくと、子どもの自慢話を始めていた。恥ずかしいから僕たちのいないところでやってほしい。
「まあぶっちゃけると、二人ともあまり手が掛からない子で、親としては本当に助かるわー」
「ああ。シェラの言う通りだな。玲音も翔夜君も偉いよ」
 僕も伯父さんに誉められて驚いたが、玲音は普段面と向かって伯父さんに誉めたりはしないみたいだから僕以上に驚き、焦ったように声を上げた。
「ちょっと待ってくれ。親父までそんなことを言うのか」
「玲音君。兄さんはたまにしか誉めてくれないんですから、喜んで受け取った方がいいですよ」
「叔母さんまで……」
 母さんがこんなことを言うとは思っていなかったのか、玲音は困り顔を浮かべた。
 玲音は親などから誉められ慣れていないからか、本当に恥ずかしそうだ。


   ***


 ついに旅館に到着した。
 周りを自然に囲まれた、落ち着けそうないい旅館だ。
 今は降っていないが、雪が積もっている。夜は冷えそうだ。
 伯父さんがロビーで手続きを済ませると、僕たちは荷物を部屋に置いて、早速温泉に向かった。
「温泉、楽しみだなあ」
「翔夜。ひさしぶりに背中を流してあげるよ」
 父さんに言われたことで、最近お風呂に一緒に入ることもしなくなっている点に気づいた。
「それじゃあ僕も
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