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黒崎一護の異世界物語
転移する一護
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・眠りを妨げる 爬行する鉄の王女 絶えず自壊する泥の人形 結合せよ 反発せよ 地に満ち己の無力を知れ』破道の九十【黒棺】!!!!」

周囲一体を漆黒が包み込む。それは漆黒に染まる棺。

「虚も死神も超越した私の放つ完全詠唱の黒棺だ!!時空が歪む程の重力の奔流だ!!君如きでは理解する事すらできまい黒崎一護!!!!」

漆黒に閉じ込められた一護。理すら捻り曲げる重力の世界。

だが、一護はさらにレベルが違った。何と空間を左腕を振るっただけで完膚無きまで破壊した。

その光景に唖然とするしかない藍染。

「……気がついてねぇみたいだな。今のあんたの力より、俺の力の方が上だ。あの岩山を消し飛ばしたのはあんたの刀じゃねぇ……俺の刀だ」

そう言って一護は藍染を漆黒の刀で斬り裂いた。









後方の岩山の頂に下がった藍染。そんな藍染に一護が不思議でならないのか聞いた。

「……妙な気分だな。俺が距離を取った時に理由を訊いてたあんたが自分から距離を取るなんて、今度は俺から訊こうか?今、何で距離を取った?」

『崩玉』の力により再生する傷。藍染は呟く。

「………そうか。私の剣を止めた事が嬉しいか?私の鬼道を打ち砕いた事が嬉しいか?私の体に傷を付けた事が嬉しいか……?」

そこで一度止め………憎悪に満ちた声で叫んだ。

「思い上がるなよ人間が!!!!」

藍染の額にある目が縦に開き、そこから黒い液体が流れる。それに比例して顔に次々と罅が入っていき、体が膨張して本当の異形へと姿を変える。

赤い長い髪。漆黒の虚の仮面。白い体に翼の先に付いた虚の仮面。

『崩玉』が藍染の憎悪に反応して力になった姿だ。

その姿に相対しても、一護の顔には絶望が浮かばない。

藍染はこの姿へ変わった事に意味を見出だした。

「……そうか……やはり許せないか崩玉よ。………私が人間如きに後れを取るのは」

翼の虚の仮面の口が開き、その口に尋常ではない程の霊力が収束する。

収束された霊力が球状に圧縮され、その霊力が一護へと放たれ―――――数十間の大地を光の柱が呑み込む。

その光の柱の中から左腕を大火傷した一護が見える。

「……成程。今のを受けてその程度か。だが、その左腕はもう使いものになるまい」

一護へ突進する藍染。普通の突進の筈なのに簡単にソニックブームが発生し、その突進をまともに受ける一護。

立ち上がる土煙の中から一護の首を掴んだ藍染は、翼の計六の仮面の口を開き霊力を吐き出す。

霊力は一護の頭上に三つの輪を形取る。

「……聞こえるか黒崎一護。君は確かに一時は死神と虚の境界を破壊し超越者となった。だが今は手にした力を失い見る影も無い。今の君には取り込み理解
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