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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第162話:作られた日の出を明けて
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は正しく太陽の光と炎の源。核分裂で留まっている人類が、未だ完全に手にする事の出来ていないエネルギー源。それをアダムは、超常の力を用いているとは言え片手でそれを成し遂げているのだから驚愕に値する。
その一方で、朔也が別の問題に声を上げた。
「新たな敵性体に加え、交戦地点にて、アガートラーム、シュルシャガナ、そしてイガリマの反応を確認ッ!」
「マリアさん達がッ!?」
朔也からの報告に慎次が思わず目を見開く。彼女達は今住民の避難誘導に努めている筈なのだ。
「LiNKERを介さずの運用ですッ! このままでは、負荷に体が引き裂かれますッ!」
あおいの言う通り、マリア達3人は身を引き裂かれるような激痛を堪えながらアルカノイズと戦い、そして響達を救出すべく戦場へと赴いていた。現場には既に颯人達魔法使いが居るとは言え、動けない響達を守りながらでは全力を出す事が難しい筈。彼女達は少しでも彼らが戦いに集中できるようにと、己が身に鞭打って行動しているのだ。
「仲間の危機に、ただ指を咥えて見ているなんて出来ないわッ!」
「我が身可愛さに、尻込みなんてしてられないデスッ!」
「今、戦わなければ一生後悔するからッ!」
仲間の為、己が矜持の為、捨て身の覚悟で前に出る彼女達を止められる者など居ない。
マリア達の決死の参戦に気付いたと言う訳では無いが、サンジェルマン達パヴァリアの幹部3人は撤退に移った。それは偏に、これからアダムがやる事に巻き込まれない為にだ。
だがその際にサンジェルマンは、颯人にも後退を促す事を忘れなかった。
「くっ! 逃げなさいッ! このままだと、局長の黄金錬成に巻き込まれるわッ!」
言いながらサンジェルマンは転移結晶を地面に叩き付けその場から姿を消した。それに続く様に、カリオストロとプレラーティも錬金術で後退した。
後に残されたのは颯人達と、今正に錬金術を発動しようとしているアダムのみ。
その様子を計測している朔也は、計器が叩き出した結果に信じられないものを見たような声を上げた。
「膨張し続けるエネルギーの推定破壊力、10メガトン超ッ!」
「ツングースカ級だとぉッ!?」
1908年にロシア帝国で起こった隕石の大爆発。直径50〜60メートルの隕石が上空で爆発し、爆心地から半径30〜50キロメートルの森林が炎上、約2,150平方キロメートルの樹木が薙ぎ倒された他、1,000キロ離れた家の窓ガラスも割れたほどの大爆発、それがツングースカ大爆発である。
東京都を丸ごと飲み込むほどの爆発力を、アダムは片手で扱い今正に下に振り下ろそうとしていた。
「ヤバい、逃げろ皆ッ!?」
もうあれは止められないと、颯人が全員に避難を呼び掛ける。そんなの言われるま
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