異色
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ちと人魚の踵による対決だから。ここまでバトルパートの参加者は全員男。競技パートでもこの二チーム以外は男しか出ていなかったこともあり、参加者全員が女性であることをほぼ確定されているこの試合を待ち望んでいた人は多いのかもしれない。たぶんほぼおっさんなんだろうけど。
「俺・・・やっぱり参加しなくてよかった・・・」
「シリルは心配いらないんじゃない?」
「どういう意味?」
この期待の中俺が出ていたら暴動が置きかねなかったと思いホッと一安心。隣からウェンディが何か言っているけど、ここはあえて掘り下げないで行こう。うん、そうしよう。
『フェアリーガールズからはジュビア・ロクサー&カナ・アルベローナ!!人魚の踵からはカグラ・ミカヅチ&ミリアーナ!!』
グレイside
両チームの参加者がアナウンスされたことでさらに沸き上がるドムス・フラウ。しかし、俺たちは違和感のあるコンビに顔を見合わせた。
「ジュビアとカナだと?」
「ずいぶん珍しい組み合わせだな」
それはうちの女性陣チームから出てきた二人。普段見ない組み合わせに俺たちも応援席にいるギルドのみんなも驚きを隠せない様子だった。
「てっきりシリルとウェンディが出てくると思ったけどな」
タッグバトルならシリルとウェンディのコンビネーションを越えられる者はそういない。次のタッグバトルがどのタイミングなのか、そもそもこの大会中にそれがあるのかもわからないなら先に出してくるかと思っていたが・・・
「あの二人なら最適なんだろうが、今回はルールがルールだからな」
「そっか。二人揃う保証がないのか」
エルザの言う通りなのかもしれない。タッグを考えればこの二人以外にもいい組み合わせはある。シリルにウェンディ、シリルとジュビア、ルーシィとカナ、カナとウェンディ、シリルとミラちゃん・・・タッグバトルに不向きな人員が揃っているこちらとは違い、あちらはバリエーションに富んだ組み合わせがいくつもできる。だが、どれも二人揃わなければ意味を成さない。それは理屈としては合ってるんだけど・・・
「けど、あの二人じゃ揃っても大して意味がなくないか?」
もし先に二人が揃う状況になった時、ジュビアとカナが優れたコンビネーションを発揮できるとは思えない。せっかくのメリットを生かせなくては元も子もない。
「しかもマーメイドはあの二人だからな。惜しげもなく戦力を送り込んでいるわけだ」
ガジルの目に映っているカグラとミリアーナは人魚の踵でも上位に入る強さがある。特にカグラは一人でも二人を相手取れると考えての選出だろう。
「あのメンバーならシリル
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