第二章
[8]前話
「そうする?」
「そうするの」
「うん、子供欲しいよね」
「どうしてもね」
切実な声での返事だった。
「そう考えてるから言ったのよ」
「それ言うと僕もだし」
「それじゃあね」
「問題は何処でそうするかだけれど」
「お風呂場ね」
「うちだとね」
「それでホテルね」
「もう時間を見付けて」
そうしてというのだ。
「そうした日にね」
「していくことね」
「場所を探して」
そのうえでというのだ。
「そうしていこう」
「わかったわ」
妻は夫の言葉に頷いた、そうしてだった。
夫婦で時間と場所を見て励んだ、自宅では夜に風呂場そして息子も妻の両親も来そうにない場所で行い。
仕事帰りに夫婦で待ち合わせてからホテルに入ったりした、また休日息子が昼寝をして両親がいない時にこっそりということもした。
そして努力の介あり奈央は自分そっくりの娘を生んだ、娘の名前は直海となったが妻は娘を抱きながら夫に言った。
「この娘はね」
「随分苦労したな」
「そうよね」
「いや、子供作るのもな」
このこともというのだ。
「苦労するものだな」
「そうよね」
「場所や時間に制限がある場合もあるな」
「そうよね」
「そうしたこともわかったな」
「直海の時はね、ただね」
それでもとだ、妻は夫に言った。
「三人目もね」
「欲しいか?」
「どう?」
「子供は多い方がいいしな」
夫は今回もと返した。
「それじゃあな」
「ええ、またね」
「時間を場所に苦労しながらしていくか」
こう話してだった。
夫婦はまた励む様になった、時間と場所についていろいろ苦労しつつそうした。そして次男の夫と妻の中間の様な顔の博文の顔を見た時に四人目もと話したのだった。時間と場所に苦労することはもう受け入れていた。
子作りをする場所 完
2023・7・18
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