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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第161話:その身に流れる血を誇りにして
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同じファウストローブを纏うキャロルとの戦闘の経験が、臆せず立ち向かう勇気を彼女に与えているのだろう。
その闘志に引かれるように、翼も刀を握る手に力を籠め先手を打つべく飛び掛かった。
「錬金術師達のファウストローブ――ならば出し惜しみをしている場合でもあるまいッ!」
飛び上がった翼は、足から炎の翼を羽搏かせ一気に距離を詰めて斬りかかる。
「推して参るは風鳴る翼ッ! この羽撃きは何人たりとも止められまいッ!」
[炎鳥極翔斬]
翼が必殺の炎鳥極翔斬をサンジェルマン達に向けお見舞いする。それに対し、プレラーティが不敵な笑みを浮かべて迎撃した。
「浅はかなワケダ……」
翼の事を嘲笑しながらプレラーティが巨大化したけん玉を振るうと、玉の部分がハンマーの様に飛んでいき翼の技とぶつかり合った。
次の瞬間起きた事は、傍から見ていた奏達の目にも到底信じられない出来事であった。何とプレラーティの巨大なけん玉と翼の技がぶつかり合った瞬間、眩い光に包まれたかと思うと翼のギアがイグナイトを解除され通常形態に戻ってしまったのだ。
「――ッ!? ギアがッ!? あああああああッ!?」
「翼ぁッ!?」
決戦機能の出力を失い、吹き飛ばされていく翼に奏が手を伸ばす。しかしその手は届かず、翼はそのまま地面に叩き付けられてしまった。
「よくも先輩をぉぉぉぉぉぉっ!」
落下した翼を心配して駆け寄る奏を横目に、クリスは反撃と小型ミサイルを発射する。
しかしそのミサイルは全て障壁により受け止められ、束の間爆炎により3人の姿が見えなくなった。思わず舌打ちをするクリスだったが、ミサイルの爆発により発生した煙を突き抜けてカリオストロが飛び出すと今までの物とは比べ物にならない出力の砲撃をクリスにお見舞いした。
「ハァァァッ!」
「くっ!」
咄嗟にリフレクターを展開して砲撃を受け止めるクリス。エネルギー系の攻撃であれば余程の物ではない限り受け止め散らせる自信があったが、なんとクリスのギアも翼のギアと同様にイグナイトが強制的に解除されてしまった。
「うわぁぁぁぁぁっ!」
「クリスちゃんッ!?」
響の見ている前でクリスが吹き飛ばされ壁に叩き付けられる。強制的にイグナイトを解除された衝撃と、攻撃を受け止めきれなかったダメージ、そして壁に叩き付けられた痛みでクリスはその場に力無く横たわった。
「イグ……ナイトが……」
「クリスちゃんッ!?」
何故こんな事になったのか分からないと言いたげに倒れるクリスに駆け寄ろうとする響だったが、そんな彼女の前にサンジェルマンが立ち塞がる。サンジェルマンは響を見やると、金色の拳銃を向け躊躇なく引き金を引いた。
「グッ――」
咄嗟に防御の構えを取
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