第3部
ルザミ
ナギの夢
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んだ。ヴォルグさんたちにとっても、ルカたちにとっても助けられることになったのならそれはそれでよかった。
「あの町はいずれ、沢山の商人や冒険者が訪れるようにするとルカは言っていました。もしあの場所を覚えていたら、また彼に会って頂いてもいいですか? きっとヴォルグさんたちが来たら、やる気を出すと思います」
「もちろん! 彼らの作る町がどうなっていくか、おれたちも楽しみにしてるしな」
私が彼らにルカの町に行くよう勧めたのは、それだけではない。出来るだけ多くの人に訪れれば、その分町は活気づくと思ったからだ。逆にルザミの人たちにとっても、他国の商人や冒険者と接する機会があれば、この島にももっと人が集まるかもしれない。
「ミオちん、なかなか宣伝上手だね♪」
隣にいたシーラがこっそりと耳打ちをする。シーラに誉められるとなんだかこそばゆい感じがするが悪い気はしない。
結局この夜、ルザミでは十数年振りにたくさんの人の声が響き渡った。カザーブでも似たような感じだったが、狭い島の中ではすぐに私たちのことは知れ渡る。そして皆それぞれ食べ物や飲み物、お酒を持ちより、大宴会となるのだ。
私はこの宴を楽しむと同時に、故郷に似た懐かしさを感じたのだった。
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