幕間狂言『女の涙に要注意』
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深く内容を聞いてこないなんて……やっぱり君は何か知ってるんでしょ!?」
「知らねーよ。深く内容を聞かないのは、巻き込まれたくないからだよ。一番面倒臭ーんだよ……痴情の縺れって! 何で俺が王様の女関係の後始末をしなきゃなんねーんだよ!」
国家に貢献してるだけでリュカ様の弟子を名乗るな!
そういった諸々に巻き込まれるのもお前のポジションだろうが!
いいから根掘り葉掘り聞きなさいよね!
「大体何で俺が内容を知ってるって思ったんだよ? そんなん俺の下に来る前に、当事者に事情を聞くとか、情報の出所にその場で問い質すとか……先にやることが色々あんじゃんか!」
た、確かに……そうしてればもっと話が早かったのに。
「き、聞こうとしたよ! 今朝、廊下ですれ違った際に僕へこの事を教えてくれたピエール大将に、詳しいことを聞こうと……で、でも“これ以上は聞くな”的な感じのオーラを醸し出して行っちゃったんだよぅ」
うっ……それは聞きづらい。
ピエール大将閣下の圧力で気圧されたら、ピュアな一般人にはそれ以上の追求は出来ないわ。
それで大概のことを知ってる自称天才に尋ねに来たわけね。
「何度も言うが知るかそんなん! 情報元がダメだったら、直接当事者本人に聞けよ! 仮に俺が何か知ってたとしても、張本人に聞くのが一番手っ取り早いだろうが!」
いやいや……張本人には聞きづらい事でしょうに。
「バーカバーカ! 相手は王様だぞぅ! そんなことを聞けるわけないだろ!」
「馬鹿はお前だ馬鹿! 当事者の中には平民女も居るだろうが! そっちの方に誠意を持って優しく尋ねるとか、権力を笠に着て高圧的に詰問するとか、やり様は色々あんだろが!」
「自分の彼女相手に権力を振り翳せるわけないでしょ!」
「尻に敷かれてるから出来ないんだ、この小心者!」
いや自分の彼女相手に権力を振り翳すヤツの方が異常よ。
「はぁ〜まったくもぅ……本当に君は常識を持ち合わせてないお子ちゃまだな!」
「何だとこの小心者!?」
良いぞ、言ってやっちゃって下さい総参謀長閣下。
「世の中には怒らしちゃいけない……敵に回してはいけない存在ってのが三種類居るんだ。」
「……種類?」
三人……ではなくて?
「最初にグランバニア国王陛下。この人を怒らせると色んな意味でヤバい」
「それは同意だ。そしてそんなことは誰よりも知っている」
私も知っている。
「そして次に彼女や妻などの存在だ! グランバニア国王陛下よりは怖くないが、怒らせると心身を磨り減る人生になる」
「人によるだろ」
解ってないガキねぇ。
「最後に世の中の女性全般だ! 女性を敵に回してはいけない! 女性を敵に回した時の心労たるや子供の頃に体験した恥ずかしい黒
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