キキとブーバ
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婆の正体は、かつてダンと共に地球を守り抜いた友里アンヌであった。ダンとアンヌは数十年ぶりの再会に感動している。しかし、
「婆さん、このしょぼくれた爺さんの知り合い?」
そこにアヤネが水を差す。
「しょぼくれたなんて失礼なことを言わないの。ダンは昔はハンサムだったのよ。」
「じゃあ写真見せろよ。」
アンヌはアヤネに言い返すが、アヤネは1歩たりとも引く気を見せない。
「写真はないわ。ダンに関する写真は捨てないといけなかったの。」
「あれ、もしかしてその爺さんってウルトラ警備隊とかいう極悪人の1人?」
アヤネの言葉にアンヌは眉をしかめる。
「君、ウルトラ警備隊を極悪人だなんて言うんじゃない!」
ダンは怒りを見せる。
「事実だろ?他所から来た宇宙人を勝手に侵略者って決めつけて殺して回ったんだから。マユカだって習ったっしょ?」
アヤネは意見を曲げずにいる。
「でも私はお祖父ちゃん達を信じる。確かに、そういう事件もいくつかはあった。でも殆どが侵略や破壊目的の行動だった。ミュージアムに行けばわかることだよ。」
マユカは事実を認めながらも、否定するべき部分は否定する。
「マユカもそいつらの味方するんかよ。萎えたんだけど。」
アヤネは何処かへ行ってしまった。
「ごめんなさいね、孫娘1人きちんと叱れなくて。」
アンヌは頭を下げる。
「でも、あの気の強い性格は君譲りだよ。」
ダンは笑顔で返す。
「あら、私はそんなに常識知らずだったかしら?」
「自分の信念に真っ直ぐなところなんて、君そっくりじゃないか。」
ダンとアンヌは笑い合う。
「2人は、本当に仲が良かったんですね。」
マユカは2人の会話を聞き、感心を見せる。
「あら、年寄りの会話なんて若い人が楽しめるのかしら?」
「はい、お祖父ちゃんもきっと喜ぶと思います。」
「そうだったわね。マユカちゃんは隊長のお孫さんだったわね。」
アンヌは笑顔を見せる。
「ダン、いい店を知っているわ。一緒に飲まない?」
「昔は飲みニケーションなんて言葉もあったけど、当時は飲めなかったから、新鮮な気持ちだよ。行こうか。」
「お二人とも、気をつけてくださいね。それでは。」
マユカは頭を下げ、家路に向かう。それを見てダンとアンヌもバーへ向かった。
翌朝になり、地球に2つの飛行物体が落下する。煙が晴れると、中からはキキ族とブーバ族、2人のデコラン星人の大人が巨大化して現れる。
「わかってんだろうなブーバ、人間を根絶やしにしたらお前達が地球に移住するって話。反故にして俺達を追い出そうとするなよ?」
「それを言うなら、お前達こそ地球の方がいいからって横取りするなよ?」
キキ族とブーバ族は互いにいがみ合う。
「そ
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