キキとブーバ
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の購入はできなくて、差別階級の中での取引以外食べ物も手に入らない日々なんです。それだって、一般階級の奴らが無意味に壊さなければの話です。」
「だから、差別層に優しいと噂されている地球に逃げることにしたんです。」
キキ族の少年とブーバ族の少年は答える。
「そういう問題は、どの星でもあるんですね。」
2人の話を聞き、マユカは言う。
「この星でも、俺達みたいな問題はあるんですか?」
ブーバ族の少年は不思議そうな顔をする。
「今でも、いろんな問題が山積みだよ。」
マユカは悲しげな表情で答える。
「じゃあ俺達どうやって生きていこう…」
キキ族の少年に不安が押し寄せる。
「モロボシ ダン、この子達は私達の方で一時的に預かることにする。この星で生きるにしろそうでないにしろ、地球での生き方を教える必要がある。」
そんなとき、1人の女性型宇宙人が現れ、ダンにある提案をする。
「その声、マヤか?」
ダンはかつて自身が救えなかったマゼラン星人の少女、マヤの声が聞こえ、振り返る。そこには、ダンの知るマヤと同じ姿の女性がいた。
「マヤのこと、覚えていてくれたのね。私はマゼラン星人のタクト。この宇宙人村の村長を務めているわ。マヤとの会話は知っているわ。あなたの言った、この星で地球人として生きるという言葉に、私は感銘を受け、私のように故郷から捨てられた宇宙人を集めた宇宙人村をこの山奥に作ったの。」
タクトは宇宙人村を作った理由を話す。
「そうだったのか。タクト、2人のことを頼めるか?」
「あなたならそう言うと思っていたわ。実際に暮らせるかどうかは、2人にかかっているけれど、出来る限りは面倒を見るわ。さあ、今日からよろしくね。」
ダンからの頼みを受けタクトは了承し、キキ族の少年とブーバ族の少年はタクトの手を握り、タクトは村の奥へ消えていった。
「マユカちゃん、このくらいの距離ならすぐに戻れるだろう。掴まるんだ。」
マユカはダンの手を握る。ダンはテレポーテーションを使い、人混みの落ち着いた路地へ出る。
「マユカ、この爺さんなんなの?宇宙人見てもなんとも思っていないみたいだし。」
2人の前にアヤネが現れ、マユカに詰め寄る。その時、
「彼は私の昔の職場の後輩よ。」
優しさと険しさを併せ持つ表情の老婆が現れ、アヤネの手をピシッとはたく。
「げっ、なんで婆さんがここにいるんだよ!とっ捕まってたんじゃねえんかよ!」
アヤネは驚く。
「ニュースを見ていないのかしら。この間の一件で、拘束は解除されたのよ。ごめんね、ダン。うちの孫娘がおっかない態度を取って。」
老婆はダンに謝る。
「もしかして、アンヌなのか?」
「あら、覚えていてくれたのね。」
「忘れたことなんてないさ。」
老
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