キキとブーバ
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をする。
「ところで、この2人は誰なの?」
マユカは共に連れて来られた宇宙人達について質問する。
「彼らは、デコラン星人だ。」
マユカの質問にダンは答える。
「デコラン星人?」
「そうだ。デコラン星人は棘の生えたキキ族と、可燃物質が流動しているブーバ族の2種族が存在する宇宙人だ。」
ダンはマユカの疑問に答える。すると、
「お前達もそうやって差別するのか!」
棘の生えているデコラン星人は警戒する。
「その説明は不十分です。俺達は確かにそう言われています。でも、2%の確率で、キキ族からブーバ族の特徴を持つものが、ブーバ族からキキ族の特徴を持つものがそれぞれ生まれてきます。」
流動体の流れるデコラン星人は説明する。
「じゃあ、君達は!」
説明を聞き、ダンはあることに気づく。
「そう、俺の方がキキ族で、こっちの方がブーバ族です。」
キキ族の少年は答える。
「それで、さっきブーバ族の子の方が差別されているって言っていたけど、教えてくれないかな?」
マユカはキキ族の少年に尋ねる。
「俺達デコラン星人はキキ族からキキ族が、ブーバ族からブーバ族が生まれないと、親子揃って差別階級に落とされるんです。」
キキ族の少年は声のトーンを落として言う。すると、
「てか、差別差別って、マジどーでもいいじゃん。どうせ大したことされてないんしょ?」
アヤネはスマホをいじりながら言う。
「お嬢さん、地球の、特に日本とは違うんだ。確かに、我々は宇宙人村を作って間もない頃は差別という言葉を多用して意見を通してきた。だが、時代が進んだことで差別という言葉の重みが変わってしまった。今では、差別だと騒げば嘲笑の対象になる。昔のことを考えず、今の常識だけで語るのは間違った考えですよ。」
ペガッサ星人はアヤネに説明する。
「でもそれって、昔のことっしょ?いつまで過去の自慢話にこだわってんの?」
アヤネはスマホをいじりながら言う。
「君、人と話すならせめて遊びながら話すのはやめるんだ。」
そんなアヤネの態度に、ダンは苦言を呈する。
「てかさ、いい加減家に帰してくれない?私さっさと今日のことを書き込みたいの。ここ電波繋がんなくて最悪だし。」
アヤネはお構いなしと言わんばかりの態度を取る。
「そうか、それならお嬢さんの願い通り先程の場所に帰してあげよう。だが君1人がそんなことをつぶやいたところで、構ってもらえるとは思わないほうがいい。悪いことで目立てる時代は、直に終わりを迎えるだろうからね。」
ペガッサ星人はアヤネを影の中に入れ、元いた場所へ帰しに行った。
「それで、デコラン星ではどんなことが起きていたんだい?」
ダンはキキ族の少年に尋ねる。
「差別階級になると、一般的な店舗で
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