第五話(ステータスプレート)
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固まり、ついで「見間違いか?」というようにプレートをコツコツ叩いたり、光にかざしたりする。
そして、ジッと凝視した後、もの凄く驚愕した表情(エネル顔)でプレートをハジメに返した。
「ああああああああああああああああああああああああああ……、そ……、その、なんだ。れ、錬成師というのは、まぁ、言ってみれば鍛治職のことなんだが……。鍛冶するときに便利だとか……、しかし、このステータスの数値と技能、あと固有技能・覇気・技術という欄、赫子というものは俺も初めて見るぞ……」
驚愕しながらもなんとかハジメの天職を説明するメルド団長。
その様子にハジメを目の敵かたきにしている男子達が食いつかないはずがない。鍛治職ということは明らかに非戦系天職だ。クラスメイト達全員が戦闘系天職を持ち、これから戦いが待っている状況では役立たずの可能性が大きい。
檜山大介が、ニヤニヤとしながら声を張り上げる。
「おいおい、南雲。もしかしてお前、非戦系か? 鍛治職でどうやって戦うんだよ? メルドさん、その錬成師って珍しいんっすか?」
「……いや、鍛治職の十人に一人は持っている。国お抱えの職人は全員持っているな」
「おいおい、南雲〜。お前、そんなんで戦えるわけ?」
檜山が、実にウザイ感じでハジメと肩を組む。見渡せば、周りの生徒達――特に男子はニヤニヤと嗤わらっている。
「さぁ、やってみないと分からないかな」
「じゃあさ、ちょっとステータス見せてみろよ。天職がショボイ分ステータスは高いんだよなぁ〜?」
メルド団長の表情から内容を察しているだろうに、おそらく非戦闘職というだけで驚愕した表情をあまりに低すぎるとか、お呼びでない無能だとか勝手に決めつけているのだろう。
わざわざ執拗しつように聞く檜山。本当に嫌な性格をしている。取り巻きの三人もはやし立てる。強い者には媚び、弱い者には強く出る典型的な小物の行動だ。事実、香織や雫などは不快げに眉をひそめている。
香織に惚れているくせに、なぜそれに気がつかないのか。そんなことを考えながら、ハジメは投げやり気味にプレートを渡す。
ハジメのプレートの内容を見て、檜山は驚愕した。
「な、なんじゃこりゃ!!!!!?う、嘘だありえない!なんでキモオタで非戦闘職のこいつがこんなステータスしていやがるんだ!!!」
「勇者よりもステータスと技能が多いだと!!!」
「な、なんで、こんなキモオタが天之河よりも強いんだよ!」
「ば、化物だ!」
「異常だ!」
「尋常じゃない!」
「と、とんでもない怪物だ!」
「ど、どうしよう俺たち今まで南雲虐めきたんだ
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