暁 〜小説投稿サイト〜
私の 辛かった気持ちもわかってよー
6-2
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 この前会った時、みんなには内緒で山水とデートの約束をしていたのだ。少し、遅いけど嵐山の散り落ちている紅葉を歩こうよと・・・私、付き合おうよと言われて、もう、1年経つけど、二人だけのデートらしいのって1度だけなんだものー。今度も、私がお弁当作っていくからねと言っておいた。前も山水が美味しいといってくれた だし巻き卵。

 待ち合わせて、電車で嵐山に行って、落柿舎から周ることにことにしたのだけど、歩いていても、しばらく山水は手もつなごうとしてこなかったのだ。何か私達の間には壁があるのだ。だけど、行き交うカップルはみんな仲良さそうに手を繋いでいたり、腕を絡ませていたり、逆に私達の方が不自然だった。私が、いじいじしていると、ようやく、私の鈍感彼氏は手を取ってきてくれたのだ。

 それから、常寂光寺から大河内山荘まで落ちた紅葉を踏みしめ歩いた。ようやく、一息入れて

「なぁ 白木屋君達 前 デートで琵琶湖の竹生島に行ったんやってー それから、箱館山にも・・上から見る琵琶湖がきれいかってんよーって キラちゃんが」

「そうかー」と、山水は言った切りで、何にも続かなかった。私は、物足りない気持ちで、そのまま川の縁に行って、お弁当を広げた。

「うん うまい! 山葵の卵焼きうまいなぁー おにぎりもこのちりめん山椒もうまい!」

「そう ありがとう 作って来る甲斐あるわー」

 その後は、たいした話にならないので、私は思い切って

「ねぇ ウチ等 付き合うっていって、もう、1年過ぎたやんかー でも、月に一度会うかどうかってー そらぁー ウチが悪いんやでー 違う学校に行ってしもたしー テニスばっかぁーでー ウチは山水のこと好きやでー でも 山水はどう思おてんのかなーって せっかく 付きおうてんのにー そのー・・ 山水も男やから キスしたいとか・・下着はどんなんやろーとか 身体目当てとか・・」

「山葵 そりゃー キスもしたいし 山葵を抱きしめたいって思うこともあるよ でも 僕等は 高校生なんやから それだけや無いと思うねん 悩みがあったら共有しり 苦しいこと励まし合ったり 男同士とはちゃうねん 僕があの時の山葵の辛さをわかってやれへんかったんも・・ 悪かった でも 男と女とは違うからこそ、求めあうんやー お互い、助け合うんやー 山葵がテニスとか家の手伝いあるのって わかってるし だから 今は、しょーがないと思ってるでー」

「あのなー 学校始まった時、帰りに山水が駅で待っててくれた時あったやんかー あの時 なんで、ウチの辛かったのわかってくれへんのー って思ったけど、山水がウチが先輩のこと疑ってても、ちゃんと確かめんとあかんやろとか、仮にあそこで知らん男にやられてても、関係ない 山葵は山葵やって ゆうてくれたん 嬉しかった ほんまは や
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ