第六章
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「だからね」
「半ズボンね」
「高校時代のままのね」
「お家に帰ったらそれに着替えて」
「寝間着もね」
これもというのだ。
「そうよ。あとシャワーはもう浴びたし」
「食べたら寝るだけね」
「それだけよ」
まさにというのだ。
「もうね」
「じゃあ私晩ご飯食べたらね」
マルヤムは自分がすることを話した。
「シャワー浴びさせてもらうわね」
「どうぞ」
「ええ、しかしね」
マルヤムはエルミアをジト目で見てまた言った。
「あんたシャワー浴びてもね」
「何よ」
「匂う感じがするわ」
「ちゃんと毎日入ってお洗濯もしてるわよ」
「何か生活がね」
これがというのだ。
「あんまりにもね」
「だらけてるからなの」
「そんな感じがするわ」
「気のせいよ」
「どうだか。しかしいい助手さん持ったわね」
「滅茶苦茶優秀よ」
彼はというのだ。
「明日も頼らせてもらうわ」
「あんたも頑張りなさいね」
「頑張ったら負けでしょ」
エルミアはまだこう言った、そうしてだった。
この日自分の部屋で寝るまでソファーの上で寝転がっていた、そのうえでだらだらと時間を過ごした。こうした生活を死ぬまで続けたが。
年老いてだ、引退している彼女は自分と同じ様に引退していて余生を過ごしているアログが自宅に来たので彼にこんなことを言った。
「私が長生き出来てるのもね」
「怠けて生きていたからですか」
「無駄に動かなかったからよ」
笑って言うのだった。
「ものだってずっと使ってると壊れるし」
「身体も心もですか」
「だからね」
それでというのだ。
「こうして長生き出来ているのよ」
「適度に動いて健康のことも考えて」
アログはそのエルミアに話した。
「そうして私はです」
「長生きしてるのね」
「そうですが」
「じゃああれね」
エルミアはアログの言葉を聞いて微笑んで言った、年老いていて顔は皺だらけになっているが往年の美貌の名残はある。
「人はどうしてもね」
「長生きする人はですか」
「するのよ、お陰で結婚して子供も出来て」
そうしてというのだ。
「この前誕生日に孫達からケーキを貰ったわ」
「私もです、いや子供が八人孫が二十人いまして」
アログはエルミアの言葉に笑って返した。
「プレゼントも凄いです」
「貴方子沢山だからね」
「有り難いことに」
「律義者っていうけれど」
「そのせいかです」
「子宝に恵まれたのね」
「そうです」
「私は一人だったけれどね」
子供はというのだ。
「孫は三人で」
「そうですね」
「夜もね」
この時もというのだ。
「私寝てばかりで」
「ご主人は」
「うちの人も積極的じゃないし」
そうしたことにというのだ。
「一人だ
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