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私の 辛かった気持ちもわかってよー
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兄ちゃん 山葵のこと褒めてたよ 短期間で、すごく成長したって すごい 努力したんだろうなって それと、私に似てるって テニスのスタイルが 攻撃的で」

「そうですか 認めてもらえたみたいで うれしいぃー 先輩 明日 私 頑張りますね 先輩と一緒に 頂点に立ちたいです」と、私、単純だから、涙が出てきていた。

 次の日、私達は勝ち進んだ。私もサービスエースを何本も取っていったのだ。洛中国際付属のペァなんかも出場していたけれど、すでに敗退していて、私達は決勝まで進んで・・・だけど、最終このゲームを取れば、何とかタイブレークにまで持ち込めるという時になって、私、ファーストサーブが入らなくて、セカンドが甘くなってしまって、リターンが返ってきた時、璃々香先輩が動いて・・・その時、ガクッと膝から崩れ落ちていた。40-30になってしまった。

「山葵 ごめん 私 右足 力入らない 山葵 ファースト決まらなくても セカンドも思いっ切り打って! 山葵のサーブは向こうには返せないわ それが決まらなくても 怒らないから・・ 山葵のせいじゃぁ無い」

 そうなのか 璃々香先輩 脚のこと 無理してここまで・・限界なのだワ

 私は、チカラを込めて・・・だけど、フォルトの声が・・そして、セカンドの時、璃々香先輩は振り返って私のほうを見て、頷いていた。私は、精一杯身体を弓なりに反らして・・届け 先輩の想い・・・スピンで伸びて、バウンドした後大きく横にはずんで・・・ヤッターと思ったが・・

 私は、コートの外で涙が止まらなかった。どうしてぇー ボールひとつなのに・・一番大事な時にはずしてしまって・・・。

「すみません 先輩と頂点に立てなかった」と、泣きながら、ポツンと言う私の肩を、璃々香先輩は優しく抱いたまま何にも言わなかったけど・・・どれだけ時間が過ぎただろうか

「ごめんなさい 色々とネ 最後 山葵に押し付けた形になってしまって 私ね 本当は、山葵に嫉妬してた部分あるの 中学生のあなたの試合を見た時 私の形に似ていたけど、あなたは違ったの ステップを踏むようにボールを返していて 私には無い可能性があるように思えて・・・羨ましかった だから・・・」

 あれぇー 何だか、先輩の様子 いつもと違うなって感じていた。嫉妬していた?  って? でも、一応私に謝っている だけど、なんか心に引っかかる言い方。

「山葵 直ぐに 高校選抜の予選があって 京都府の大会もすぐよ まぁ 選抜は選ばれても辞退って形だけどね 泣いている間は無いよ 山葵はね 追い詰められて、初めて可能性を伸ばすのよ 現状のままだと、それは後退してるってことだからね 帰ったら、又、しごくからね いや 今度はライバル ね」
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