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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
黒い技術
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閃。先ほどと同じように一機のISが弾き飛ばされた。

 20分はその映像が続いたでしょうか。最後に立っていたのはほぼ無傷な黒のIS一機だけだった。
 それは戦闘と呼べないただの蹂躙劇でした。

「すごい……」

 過去の私がそう呟く。そう、すごかった。ここまではそれだけで済んだ!
 黒いISが再度球体に戻る。そして姿が元のISに戻ろうと再度形を作り始める。

(胸が…………苦…しい……)

 その黒い球体が完全に元通りのISになった時………画面が赤に染まった。

『あああああああああああああああああああああああああああああああ!』

 資料室を貫くほどの悲鳴とまるでスプリンクラーと見間違うほど飛び散る赤い液体。
 瞬間……私の意識が遠のくのを感じた。記憶の中の私も気を失う。
 再び私の意識は闇に閉ざされた。


――――――――――――――――――――――――――――――


「あああああああ!!!!」

 何で……あの頃の記憶……今更……

「はあ……はあ……はあ……」

 呼吸が荒い……苦しい……
 何度か深呼吸して…よし、落ち着いた。でも何で今更あの時の記憶なんて……

「ここは……?」

 辺りを見回して夢から覚めていることを確認する。見覚えのあるIS学園の保健室です。
 あの後は確か気絶しているところを探しに来た父さんに見つけられてこっぴどく怒られたんだよね。

 何でも機密レベルSSの物だったらしくて、本当は閲覧禁止の棚にあるものらしい。
 その後そこに置いた他の開発室の人を父さんは思いっきり殴って、その後は殺さんばかりの勢いだったから止めるのにすごい苦労したんだっけ。

 『VTシステム』、正式名称『ヴァルキリートレースシステム』は過去のモンド・グロッソの部門受賞者(ヴァルキリー)の動きをトレースするシステムのこと。
 それだけ言えば聞こえはいいけど、発動時に使用者の生命力を著しく損耗し、場合によっては操縦者を衰弱死に至らしめる危険もあると判断された禁断の技術。そのためアラスカ条約でどの国家・組織・企業においても研究、開発、使用全てが禁止されています。
 そして、私が見たあの映像は中止となった一番の理由。操縦者の運動能力を無視した超反応と規格外の力の行使による全身の毛細血管の破裂、筋肉の断裂、神経切断を引き起こし、あの人は一命は取り留めたが二度と動けない体になってしまったらしい。

 窓からは夕暮れの太陽が地面へと姿を隠そうとしているのが見えます………って夕方!?

「一夏さんたちの試合は!?」

「病室で騒ぐな馬鹿者」

 バシーン!

「いたっ!」

「全く倒れたからと聞いて様子を見に来てみれば……随分元気そうだな」

「お、織
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