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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第94話:レジアス・ゲイズ
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りました。
 もちろんご存知ですよね?」

「ああ」

短くそう言ってゲイズさんは頷く。
その表情から感情をうかがい知ることはできない。

「調書によればその頃すでにあなたは人造魔導師計画と戦闘機人計画を
 推進していたとあります。つまり、ゼスト隊が突入する先には
 スカリエッティの率いる戦闘機人がいることは判っていたはずです。
 ここから導き出される答えは・・・」

そう言って俺はゲイズさんの目を正面から見つめた。

「あなたが戦闘機人の実験台としてゼスト隊を利用した」

俺がそう言った瞬間、ゲイズさんの眉がピクリと動いた。

「それは違う。私はあの件に直接関わってはいない」

「なら、何故ゼスト隊から発せられた応援要請を各隊に断らせたんです?
 あなた自身が圧力をかけてまで」

それはクレイから受け取った情報から俺が導き出した答えだった。
俺の言葉にゲイズさんの両目が見開かれる。
俺とゲイズさんの話が始まって、初めてゲイズさんの表情が動いた瞬間だった。

「何故それを・・・」

「地道な調査の結果から推論したことです。どうやら当たっていたようですね」

俺がそう言うと、ゲイズさんは苦虫をかみつぶしたような顔で俺を見た。
しばらく沈黙が続いたのち、ゲイズさんはぽつぽつと語りはじめた。

「あいつは最初、”スカリエッティのアジトを発見した。
 だから地上本部の総力を上げて叩きたい。協力してくれ”と言った。
 無論、私としてはそれに協力などできん。
 将来の貴重な戦力を失うわけにはいかんかったからな。
 だから私は危険だからやめておけと言った。
 だがあいつは、”スカリエッティを放置する方がよほど危険だ。
 協力してくれないのならそれで構わんから邪魔はするな”と言って
 独自に突入作戦を立案し、首都防衛隊の他の隊に応援要請を出した」

「さぞ焦ったでしょうね、あなたとすれば。
 万一スカリエッティとの関係が明らかになればあなたは破滅だ」

俺の言葉にゲイズさんは小さく頷く。

「そうだな。私は自らの保身のため、あいつに突入作戦の実行を
 諦めさせる必要に迫られた。だからこそ、あいつが突入作戦への
 助力を依頼した部隊に協力しないよう圧力をかけたのだ」

「そうすればゼストさんは作戦を中止するだろうと?」

俺がそう尋ねるとゲイズさんは頷く。

「そうだ。あいつはどのような状況であっても冷静な判断ができるし、
 部下や仲間の命を第一に考える指揮官だった。
 だからこそ、戦力が不足するのであれば作戦を中止するだろうと考えた」

「しかし、その目論見は外れた訳ですね」

俺がそう言うと、ゲイズさんは苦しげな表情を浮かべる。

「私はあいつ
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