9名の救出劇B
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ャガシャ!
??ギ、ギィィ……。
最初は揺れるだけだったシャッターが、だんだんと上に上がっていく。
少しずつだけど、確実に上へと上がっていく。
「あははははっw ……は?」
「なんで光が差し込んできてんの?」
シャッターが上がったことで陽の光が入ってくる。その光を見たことでようやく2人も気づいたみたい。
??ガシャガシャ! ギィギィ……バァン!
そして……ついにシャッターが完全に開いた!
「なっ!?」
「鍵かけてたんだぞ!?」
陽の光に舞い上がっているホコリが照らされている。そして、その先には1人の男子の姿が見えた。
「……ツナ君」
「……」
そう、そこにいるのはツナ君だ。
??カツ、カツ。
倉庫の中に入ってきたツナ君は、男子達の事を一瞥すると私の方に視線を向けた。
「……すまない。待たせたな麻耶」
「! う、ううん。大丈夫だよ?」
(え? 麻耶? 私の事呼び捨てにした?)
私が思わず顔を赤くしている事など気にも止めず、ツナ君は男子達を睨みつける。
「さ、沢田が来やがったぞ」
「おい、龍園さんに連絡を……」
「……遅い」
『え?』
??ボコン!
『グワっ!』
男子達が学生証端末を取り出すよりも早く、ツナ君は男子達の懐に入り込み、鳩尾に拳を一発打ち込んだ。
その一発で男子達は気絶してしまったようだ。
「今解くからな」
「う、うん。ありがとう///」
男子達を気絶させた綱吉君は、私の手足を縛っているロープを解いてそのまま男子達を手近な場所に縛り付けた。
縛り付け終わると、ツナ君はもう一度私の所に来た。そして上半身だけを起こした私と視線を合わせる様に屈み込む。
私の顔を覗き込むツナ君は、どこか心配そうに見えた。
(……やばい。ツナ君に心配かけちゃってる?)
そう思った私は慌てて平気なように取り繕うことにした。
「ツ、ツナ君。私は全然平気だよ?」
「……」
しばらく無言で私の顔を見続けるツナ君。そして、やっと納得したのか小さく頷いて見せた。
「……そうか」
「う、うん」
「……」
「……?」
頷いてから数秒間顔を上げようとしないツナ君。
どうしたのかと
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