9名の救出劇@
[8/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
度胸は大した物なのかもしれない。
「つ、ツナ君。あれはバイオエネルギー燈炎機といって、人間の生体エネルギーを自動で吸収して死ぬ気の炎に変換する機械だよ」
「! ばっ! 何喋ってんだよ奴隷!」
「……なるほど。そういうことか」
小狼は私が話してしまった事で慌てるが、ツナ君は今聞いた事だけで何かを納得したように頷いた。
「どうりで死ぬ気の炎にしては違和感があるわけだ。機械が自動で生体エネルギーを炎に変えるなら、そう感じても当然だな」
「は、はぁ!? 何がおかしいってんだよ!」
何かを理解した様子のツナ君に、小狼はなおも突っかかる。
「お前達、ジョーコファミリーの灯す炎には「覚悟」がないんだ。だから不純物≠ェ混じっている」
「ふ、不純物?」
「そうだ。死ぬ気の炎とは本来覚悟によって生体エネルギーを炎に変えた物だ。だが、お前達の機械では装着者の意思とは無関係に炎に変換される。だから本当の死ぬ気の炎とは全く違う。言ってしまえば紛い物だな」
「なっ! 紛い物だとぉ!?」
紛い物と言われた事でまた憤慨する小狼。
そんな小狼を諭すようにツナ君は話を続ける。
「見せてやる、いいか? 本当の死ぬ気の炎とはこういうものだ」
ツナ君が右手拳を胸元に持っていく。
そして……
??キュゥゥゥン……ボウっ!
『!』
ツナ君の右手に、煌々と輝くオレンジ色の炎が灯った。
その炎は透き通るように綺麗で、澄んだ色をしている。
先程の小狼の炎もオレンジ色ではあったが、こんなに澄んだ色ではなく、どことなく濁っているように見えていた。
「……綺麗」
ツナ君の炎を見ていたら、今の状況も忘れたかのように綺麗という言葉が出てきた。
(優しく見えるけど、奥底では相当の強さを秘めているような。……ツナ君みたいな炎って感じだ)
その炎を見ていたら、先程まで感じていた不安や恐怖など何処かに消えてしまったようだ。
「小狼。お前にも言いたいことがあるが、生憎今は時間がない。しばらく寝ててもらおう……いや、その前にその機械を壊さないとな。校内にそんなものを持ち込まれていたら周囲に危険が及ぶ」
「なっ! ふざけんな! これは……」
小狼が反論をするよりも早く、ツナ君が炎の灯った右手を小狼に向けた。
「……Xカノン」
ツナ君の右手から球状の炎が放たれる。
その炎はすごい速さで
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ