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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
龍園VSツナ@
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白いことなんてほとんどなかったけど、ツっ君と出会ってからの毎日はとっても楽しかったし、自分を好きになれてたと思う。  

 

 カッコよく言うと、ツっ君というヒーローを影で支えるヒロインみたいな?  

 

「……そんなに終わりたいなら、さっさと終わらせてやるよ」

 

 龍園が私の顔の上に上げた足を持ってくる。

 どうやら顔を踏み潰してフィナーレらしい。

 

「く……ぅ」

 

 残った僅かな力で首を屋上の入り口に向ける。

 

 ……まだツっ君は助けに来てくれてない。

 

 ……あーあ、結局ダメだったか。

 

 でもいいんだ。私は信じてほしいと言われた相手を信じ続けられたんだから……。

 

 寒い冬空の下でずぶ濡れなのに、不思議と全然嫌な気持ちはしなかった。  

 

 さようなら。幸せだった最近の私。

 お帰り、不幸だった昔の私。

 

 そう心の中で呟いて、顔の踏みつけに備えて目を閉じる。

 

 

「BOOOOO!」

 

『!?』

 

 ……しかし。顔を踏みつける靴の感触よりも先に、廊下の方から男の叫び声が響いてきた。

 

 思わず私も目を開いてしまった。

 

「……なんだ?」

「……い、今のアルベルトの悲鳴じゃ?」

 

 ……?

 

 あの大男の悲鳴? 

 どうして悲鳴なんて上げるの?

 

 だって、あいつは龍園の命令で下で見張りをしてるはずじゃ……。

 

 

 ??コツ、コツ。

 

 ??ずりっ……ずりっ……。

 

 

 悲鳴を聞いて静まりかえった屋上に、階段を上る足音と、何かを引きずる音が響いてくる。

 

 ……そして数秒後。

 

 

??ドカーン!

 

「なっ!?」

 

 勢いよく、屋上の扉が1mほど屋上側に吹っ飛んだのだ。

 

 誰かが蹴り飛ばしたのだろう。扉があったはずの場所には、足を振り上げた誰かの姿が見える。

 

(……だれ? ツっ君?)

 

 ドアが吹っ飛んだせいで、周辺は砂煙が上がっていて廊下の方がよく見えない。

 

 

 ??トタトタ。

 

 しかし、煙の向こうから小さい何かがこっちに走ってきてるのが僅かに見えた。

 

「……あれ? あれは……」

 

 やがて、その小さい何かは私の元までやってくると、私に向かって小さく吠えた。

 

「……ガウゥ?」

「……! な、ナッツちゃん?」

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