第二章
[8]前話
「匂わないのよ」
「それで素はなのね」
「私物凄いから」
その体臭がというのだ。
「だからよ」
「いつも気を付けてるのね」
「そうなの」
こう言うのだった。
「私はね」
「そうなのね、けれどね」
「別になのね」
「お母さんはね。じゃあこれからも」
「匂わない様にしていくわ」
こう言ってだった。
美悠は実際に毎日熱心に入浴して香水を付けて歯も磨いた、その様にして体臭には気を付けていたが。
ある日だ、大学で友人に笑顔で言われた。
「美桜ちゃんいい匂いするわ」
「そう?」
その言葉に驚いて応えた。
「私って7」
「凄くね」
「いや、私体臭きついけれど」
自分で言うのだった、このことを。
「そうなの」
「香水の香りにボディーソープやシャンプーのね」
「香りがするの」
「するわ、全然ね」
「匂わないのね」
「ええ、お口からもね」
こちらもというのだ。
「別にね」
「そうなのね、いや自分でそう思って」
ここで美桜は気付いて言った。
「気を付けて努力したら」
「よくなるってことね」
「体臭も。駄目だと思ってやったら」
それを続けたらというのだ。
「きつい体臭もなくなる。それじゃあこれからも」
「やってくの?」
「そうするわ」
こう言ってだった。
美桜は友人に言われたことに笑顔になってだ、それからもだった。
体臭のことは気を付けて努力していった、すると誰からも体臭そして口臭のことを言われなかった。結婚して子供が出来ても夫や子供からはいい匂いがすると言われ。
母にだ、実家でそのことを話すと。
「お母さんは元々ね」
「匂わなかったのね」
「ええ、けれどそれでも努力していい香りがするって言われるなら」
「いいわね」
「ええ、それでね」
「そうね、じゃあこれからも努力していくわ」
母に笑顔で言った、すると誰からも口臭がしないと言われた。だがその都度彼女はいつも実はと笑って言うのだった。
体臭はどうするか 完
2023・6・19
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