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私の 辛かった気持ちもわかってよー
3-4

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 3学期も始まって、落ち着いた頃、私達は彼等の受験が近いので学校が終わると図書館の自習室に集まるようになっていた。私達は何故か誰も塾には行って無かったのだ。もともと、みんな勉強は嫌いなのだけど、みんなまぁまぁの成績でやってきている。

 そして、樹羅ちゃんも久しぶりに顔を出した時

「キラちゃん 発表会 終わったの?」と、私が聞くと

「えぇ 無事に・・・ 今回はコンクールじゃぁ無かったから楽しかったですよ」

「そう ウチも 次は聞きに行くネ」

「ウン ぜひ この前も匠が見ていてくれたから 普段と違って頑張りました」

 私達は思わず、その時白木屋君のほうを見てしまっていたのだ、本人は知らんぷりして問題集を見ていた。だけど、ポツンと

「暇だったから でも、ふらっと行っただけだよー」

「うふふっ 私ね 直ぐに 客席の中に見つけちゃったー だって 男の人 ひとりで目立つんだものー その時、私への熱視線も感じたからー だから、勇気もらえた感じで楽しく弾けました」

「へぇー へぇー 行ったんじゃぁない! 素直じゃないわねー 熱視線だてぇー」と、亜里沙も茶化すように言うと

「あぁ 行ったよ 悪いか 俺の彼女はピンクのドレスで可愛くて天使みたいだった これで 納得しましたか? 皆さん」と、珍しく顔が紅かったのだ。

「おーぉー 僕も そんな風に言ってみたいよー 匠は偉い!」と、村沢君が言っていたけど、私は なんなん じゃぁ 私に可愛いとでも言ってよー そんなの言われたこと無い と思っていた。

「ねぇ 匠 鎖国ってなんで始まったの? だって 信長なんて外国かぶれだったんでしょ?」と、キラちゃんは匠に甘えだしていた。もう、匠だってー この子 男の扱い 知ってるぅー と、私は乱されていた。白木屋君も嬉しそうに、しどろもどろで応えちゃってー。

 その後も、二人の仲の良いのを見せられて、けど、村沢君は気にもしない様子で問題集に取り組んでいた。たまには、ウチのほうも見てよーと思いながら、時々、構って行くのだけど、素気なくて・・・そのうち、私も教科書に集中していったのだけども、つまんなかった。健也さんとなら気が休まるー。

 だけど、私は身体が訛らないようにと、帰ってからジョギングをして、お店の終わる時間を見計らって掃除に入ったりして、お母さんには少しでも早く家に戻れるようにして、朝も5時から6時までお店の手伝いに入っていた。その時間に健也さんと一緒に居ることが楽しみになっていたのだ。
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