第二章
[8]前話
ギジェットをトラックから下ろした、明るい野原に出た彼女は。
笑顔で走りだした、マツダはその彼女を見て言った。
「まずはですね」
「いいスタートね」
「十七年振りにお日様の下に出て」
「それで走り回れてね」
「喜んでいますね」
「これからもね」
まさにというのだ。
「幸せにね」
「なってもらいますね」
「そうなってもらうわ」
笑顔で話して実際にだった。
施設全体でギジェットに優しく接した、健康に走り回らせ太陽の光を浴びさせて新鮮なご飯を沢山あげてだ。
そのうえで友達を紹介すると。
「ヒン」
「ヒヒン」
「ヒヒヒン」
二羽のミニチュアホースと最も仲良くなった、見れば。
一匹は雌で白く腹の部分が黒くなっている長い毛の子で名前はペギーとった、もう一匹は茶色の雄でバーボンといった。
二匹はいつもギジェットと一緒にいてだった。
仲良く遊んでご飯を食べて寝たりもした、その様子を見てだった。
マツダは自然とだ、こう言えた。
「幸せそうですね」
「ええ、本当にね」
ジョネルも自然と言えた。
「今のギジェットは」
「そうですね」
「もうお婆さんで」
高齢でというのだ。
「どれだけ生きられるかわからないけれど」
「生きられるだけですね」
「最後の最後までね」
「幸せでいてもらいますね」
「ずっと不幸だった子も」
「幸せにですね」
「最後まで過ごせたら」
そうであればというのだ。
「本当にね」
「これ以上のことはないですね」
「だからね」
そうであるからだというのだ。
「これからもね」
「はい、私達はですね」
「ギジェット達が幸せになる様にしていきましょう」
老馬を見つつ言った、見ればギジェットはとても幸せそうな目をしていた。そのうえでペギー達と一緒に遊んでいた。
老馬が得た幸せ 完
2023・6・17
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