暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜
ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
18.ルグルー回路
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したが詠唱をやめることはない。後ろではリーファがスペルを唱えている。
火の球は俺を攻撃するのではなく、全てキリトに飛んでいく。

キリトに直撃!!!

「キリト!!!」

キリトの周りを囲んでいた炎が渦を巻き起こり、そこから黒い影が出現。その姿は巨大で優にサラマンダーの前衛の二、三倍の高さはある。

「キリトくん........なの.......?」

「........マジかよ」

黒い影.......頭部は山羊のようで、後頭部から湾曲した太い角、丸い眼は真紅に輝き、口からは牙が覗く。漆黒の肌に包まれた体、腰から鞭のようにしなる尾。その姿はまさに悪魔........いや、こいつに俺は見覚えがあった。その姿は目の色や体の色は違えど、SAOで俺たちを苦しめた青い悪魔、第七十四層のボス、ザ・グリーム・アイズに似ていた。

「うぉぉおぉぉ!!!」

グリームアイズが叫ぶと前衛にいたサラマンダーが体制を崩し逃げる。それをグリームアイズが爪で一突き。

そして姿を消す。他の二人も逃げる。

「体勢を崩すな!やつは見た目とリーチだけだ!元の作戦通り陣形を保てばダメージは通らない」

サラマンダーの指揮をとる男が叫ぶ。

「それはどうかな」

片手剣を抜き、回復にまわっていたサラマンダー切りつける。

グリームアイズも前衛にいたサラマンダーの一人を口で噛み砕き、もう一人を手で握り潰し地面に叩きつける。グリームアイズの恐怖に支配されたサラマンダーたちは一歩も動けずにいる。

「た、退却......退却!!!」

結局、グリームアイズは一人を残し、残りの全員を一瞬で壊滅させた。グリームアイズが一人を握り潰そうとするとリーファが走ってくる。

「キリトくん、そいつ生かしておいて」

「キリト!!?」

グリームアイズは手を離しサラマンダーを地面に落とす。

「さぁ、誰の命令なのか説明してもらいましょうか」

リーファが落ちたサラマンダーの剣を向ける。

「こ、殺すなら殺しやがれ!」

「この.......」

「いやあ、暴れた暴れた」

さっきまでグリームアイズがいた煙の中からキリトが姿を現す。

「よ、ナイスファイト」

「は.......?」

キリトがサラマンダーの男に向かって爽やかな口調で話す。

「いい作戦だったよ。俺一人だったら速攻殺られたな」

「ちょ、ちょっとキリトくん......」

「まあまあ」

「リーファ、無駄だよ」

「さて、物は相談なんだがキミ」

トレードウインドウを出し、男にアイテム群の見せる。

「これ、今の戦闘でゲットしたアイテムとユルドなんだけど......質問に答えてくれたら、キミにあげちゃおうかな
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