第11話 殺戮
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4人斬り伏せる。これで20人。
視界が開けたなと思ったら、祭壇の前に並ぶ30人の下衆共。
その手には弓矢が握られ、私に向けて引き絞られている・・・・・・・・・・なんて浅はかな連中。
「撃てぇぇぇ!」
中央の1人の掛け声で、30の矢が私に殺到する。
私は椅子の合間で、右手にレクイエムを持ちながら、悠然と佇む。
恐怖か何かで動けないとでも思ったのか。避ける動作を見せない私に下衆共は歓喜の表情を浮かべる。
しかし次の瞬間・・・
カン!カカカカカン!
マントに付与された防御魔法が、あっさり矢を防ぎ地に落とす。
実際問題、私にダメージを与えるには、マント・ローブ・指輪に付与された対物対魔の防御魔法、私自身が張っている魔力障壁、計4つの障壁を突破しなければならない。
まぁその時点で気と魔力を使い身体強化をしているので、攻撃は通ってもダメージを受けるかどうかは別問題なのだけど。
そんな訳で起死回生を狙った弓矢が訳も分からず地面に落ちた下衆共は・・・顔面蒼白。
だから私は、微笑みながら歌うの。
「『リク・ラク・ラ・ラック・ライラック!雷の精霊、101柱、集い来りて敵を射て!魔法の射手・連弾・雷の101矢!』」
鎮魂歌を奏でると、空中に101個の魔力の塊。
見た事もない現象にただ震えるしかない下衆共。
やがてその塊は矢の形状に変化、敵を貫く。
次の瞬間には体を串刺しにされ、雷の熱で体を炭化させた肉塊が30、崩れ落ちた。
回りに誰もいなくなったのでエヴァを探すと、彼女も最後の1人を斬り伏せたようだ。
「終わったか?」
「えぇ。全員斬り伏せたの?魔法使えば早かったのに」
「私はシルヴィアほど対多数に慣れていないからな、試しておきたかった」
そんな事を話しながら、剣の血を払い気配を探る。
「あとは地下か・・・」
「そのようね、行きましょう」
残りを片付けるために足早に次に向かう。
「な・・・何なんだ貴様らは!」
地下に降りて最初に見つけたのが、女性たちを捕えておく牢獄。
中には10人の女性が、ほとんど布切れのような服を纏い倒れていた。
「エヴァ・・・頼んだわ」
「あぁ・・・」
いざ目の前にすると、沸々と怒りが沸き起こるのを感じる。
所詮赤の他人と割り切ってもこれだけの怒りなのだ。
怒り故に逆に冷めていく私達。牢の女性たちの介抱をエヴァに任せると、最奥の部屋に進む。
中か
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