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村沢君と約束していた日、私は朝からお父さんに手伝ってもらいながら、お弁当の用意をしていた。そして、出掛ける前に洗面所で、妹の桔梗《ききょう》と出会って・・。マイクロミニともいえる真っ赤なタイトスカートに短いピンクのブラトップ、半袖のシャツを引っかけていた。おへそも見えそうなのだ。そして、安物のネックレスにブレスレット。いかにも、チャラチャラした女の子なのだ。
「桔梗ちゃん 誰かと遊びに行くの?」
「ウン 仲間とね」
「みんな そんな恰好? なの?」
「だよ ウチの勝手ヤン お姉ちゃんみたいに スタイルもよーないしな 顔も不細工やしー 恰好だけでもな でないと男の子の気 引けへんやん」
「そんなことないよ 桔梗だって 可愛いしー そんな風にしなくても・・ 男の子の気引くって・・・」
「そんな気休めって ええネン ウチは 男の子等と遊んでても 誰かさんみたいに優等生ぶって 裏で誘惑したりして楽しんでないからなー」
「ちょっとー なにー 今の・・」
「学校中のウワサやんかー ウチかって お前の姉ちゃんは男を誘惑して、やったんやてなって お前もそうなんやろーって 言われてるんやでー」
「・・・ 桔梗 そのこと お母さんに・・」
「ゆうてへんよー 安心して お姉ちゃんは ウチとちごてー 優等生なんやもんなっ そんなことバレたら お母さん可哀そうやもん」と、言い放って、出掛けて行ったのだ。そうなのかー 桔梗にまで・・ 可哀そうなことしてしまった。
私が幼稚園の時、実のお母さんは、しばらく入退院を繰り返していたのだが、結局亡くなってしまっていた。そして、小学校2年生の時、それまでお父さんの仕事を手伝っていた波香《なみか》さんという女性が女の子と一緒に家に住み込むようになって、私の世話なんかも見てくれるようになった。小学校3年生の時、お父さんから波路さんと再婚することにしたと聞かされたのだ。その時の、女の子が桔梗で私の1つ下の妹になったのだ。
しばらくの間は、私はお母さんと呼べずに「あのー」とか「なみかさん」とかと誤魔化していたのだが、5年生になるとお父さんから、ひどく叱られて・・・それ以来、なんとか、お母さんと呼ぶようになった。桔梗のことは小さいころから知っているので、私も妹が出来て嬉しくって、可愛がって仲良くしていたのだが、あの子が中学生になると、なんとなく反抗するようになっていて、お母さんにも、無理を言うようにもなっているみたいだった。そして、最近では、学校内でも素行の良くない連中と遊んでいて、夏休み前にお母さんが学校に呼び出されていたみたいなのだ。お父さんと私には内緒にしているのだけれども・・。
私は、ジーンの短パンで出ようとしていたのだが、桔梗のことがあったので、うきうきした
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