2学期の終わり、動き出すCクラス。
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て」
「あ、それ凄くいいと思うっ」
「うん! いいねいいね!」
波瑠加ちゃんのアイデアに俺と愛里ちゃんは喰いついた。だが、男子3人は否定的だった。
「残念だが、それは無理だと思うぜ」
「なんで?」
「部の先輩達が話してるのを聞いたことがあるんだよ。最後の試験で同率になった場合は、順位を決定付ける特別試験が追加で行われるらしいぞ」
「ええ? どんな試験?」
「それは分からん。あくまで噂だしな」
「そんな甘くないって事かぁ。ちぇっ、面白いアイデアだと思ったのに」
「……」
波瑠加ちゃんのアイデアは否定されたが、俺は一つの可能性を思いついた。
……別に4クラスを横並びにしなくても、学年全員が俺達のクラスに入ればいいんじゃないか?
クラスを移動することもポイントがあれば可能らしいし。
……まぁ天文学的なポイントが必要になるかもだけど、理論的には不可能じゃないなら目指してみる価値はあるんじゃないかな。
わずかな希望を見出していると、明人君が周囲をキョロキョロと見回してはじめ、そして小声で別の話題に移行してきた。
「……なぁ、最近Cクラスの様子がおかしくないか」
「Cクラスの様子? どういうこと?」
波瑠加ちゃんが首を傾げながら明人君にそう尋ねる。
明人君はどこかに視線を向けているので、目で追うと……Cクラスの小宮君が俺達の事を隠れて観察しているのが分かった。
(俺も気付いてたけど、他の皆にも意識されてるようでは尾行の意味がないだろうに)
……いや、むしろ気付くようにしているのかもしれないな。
俺達グループの監視だろうな。
昨日までは俺だけを監視してるっぽかったんだけど、急にターゲットを変更か?
いや、きっとこれにも何か意味があるんだろう。
この集まりでも何かされてるんじゃないかと心配になり、俺は皆に質問してみる事にした。
「ねぇ、皆。気付いたらCクラスの人が自分の事を見てた……みたいな事が最近ある?」
数秒後、質問に最初に答えたのは明人君だった。
「ああ。昨日、弓道部に石崎や小宮が顔を出してきた。見学って形になったんだが、四六時中俺のことを睨んできやがった」
「そっか……手を出されたりは?」
「それはない。ただ睨んでくるだけだ」
手は出して来ないのか……。俺の事を潰そうとしてるんだろうけど、何が目的でクラスメイト達を監視させているんだろうか。
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