冬のある日、動き出す運命。
[5/26]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「ガウガウっ!」
ナッツを部屋に置いておけるようになってから、俺はトレーニングついでにナッツの散歩もするようになっていた。
?? 敷地内道路 ??
外に出た俺は、いつものランニングコースをナッツと共に走り出す。
「はっ、はっ」
「ガウ、ガウ!」
「はっ、はっ」
「ガウ、ガウ!」
「ナッツ、息遣いに合わせて鳴かなくていいんだよ?」
「ガウ〜♪」
ケヤキモールの近くを通り過ぎる頃、すぐ近くから俺を呼ぶ声が聞こえてきた。
「あ! ツナ君♪」
「え? あ、ツっ君!」
「本当だ、ツナ君だ!」
「皆そんなに大声で呼ばなくても……」
走るのをやめて声のした方を見ると、そこには4名のDクラスの女子がいた。
「あ、桔梗ちゃんと軽井沢さん。それに麻耶ちゃんとみーちゃん」
「ツナ君はトレーニングの途中?」
返事をしてから、足元のナッツを皆に紹介する。
「うん。ついでにこいつの散歩」
『散歩……!?』
「ガウ〜」
ナッツを見た途端、4人は目を見開いた。
そして、ナッツの前にしゃがみこむ。
「きゃ〜? 何この子、ちょーかわいいじゃん!」
「本当! 猫……だよね?」
「目がくりくりで可愛い♪」
「なんとなくツナ君に似てるね!」
4人に撫で回されるも、ナッツは気持ちよさそうにゴロゴロと鳴いている。
ナッツが人懐っこいタイプでよかった。
(ゴロゴロ〜)
「ゴロゴロ言ってる〜?」
「毛並みもフワフワだ〜♪」
「人懐っこい子だね〜」
「お腹だして可愛いね♪」
さっきの2人もそうだが、女子には猫が好きな子が多いんだな。
「この子の名前は?」
「ナッツだよ」
「ナッツ? あ、ツナとナッツなんだね♪」
「いいお名前だね〜、ナッツちゃん」
ここで、桔梗ちゃんがナッツを撫で回しながら質問をしてきた。
「ツナ君、ペットを遊ばせられる施設はもう行った?」
そういえば、最近追加で作られたドックランみたいな施設があったはずだ。
「あ、ううん。まだ行ったことないな」
「いろんな遊具があって楽しいらしいよ。あ、そうだ♪ 今度一緒に行かない?」
『!』
……なんでだろう。
桔梗ちゃん以外の3人の表情が固まった気がする。
「うん、い
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ