ぺーパーシャッフルE 〜嵐を呼ぶ試験直前〜
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いきなり綱吉君みたいな直感でも身についたの?」
「いや……これは直感というか……危機感と言った方が正しいな」
「……」
俺の言葉で堀北も不安を覚えたのか、無言になってしまった。
(……どうすればこの不安を解消できる?)
そんな事を考えていた時。俺達に声をかけてくる人物が現れた。
「あ! 堀北さん、綾小路君」
『?』
声をかけてきたのは……王美雨だった。
「2人共、ツナ君が2人を探してたよ」
「え? 綱吉君が?」
「う、うん。見つけたら屋上に来るように伝えてって頼まれてるの」
「……そう。わかったわ。ありがとう王さん」
「ううん。じゃあ、私は戻るね」
そして、王は図書館から出て行った。
「……」
「……」
??ガサゴソ。
王がいなくなると、堀北は勉強道具を片付け始めた。
「……行くのか?」
「ええ。呼ばれているのに行かないわけにはいかないわ」
「……櫛田との勝負を感づかれたのかもしれないぞ?」
「……そうだとしたら、説得するしかないわね」
「……そうだな」
俺も勉強道具を片付け、屋上に行く為に図書館を出た。
?? 屋上 ??
??ギィィ。
屋上に行ってみると、そこに綱吉の姿はなかった。
「……まだ来てないわね」
「だな。王が綱吉に連絡してる最中なのかもしれん」
「……あ」
『!』
屋上の真ん中程まで歩み進めると、端っこの方に誰かがいる事に気づいた。
(……あの女子は確か……Cクラスの)
「! 木下さん」
木下……確か、体育祭の時に堀北と接触事故を起こしたCクラスの女子か。
木下は、俺達のいる所におずおずと近づいてきた。そして、よく意味の分からない言葉を口にする。
「あの……あれでよかったんだよね?」
『?』
あれでよかった? どういう意味だ?
「あの……あれとは何の事かしら?」
「え? ほ、ほら。今朝私が櫛田さんに渡したやつ……」
「櫛田さんに渡した? ……ごめんなさい、全くわからないわ」
「……あ、やっぱりこれくらいじゃ許してもらえない、よね……」
悲しそうな顔をしている木下に、堀北はなるべく優しめに声をかける。
「落ち着いて、木下さん。今朝櫛田さんに何かを渡したの?」
「う、うん
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