ぺーパーシャッフルE 〜嵐を呼ぶ試験直前〜
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るんだよ……ね?」
「もちろん♪ Cクラスの出す問題文のコピーを準備出来れば、体育祭での堀北さんとの事故をわざと引き起こした事≠不問にするって約束だもんね♪ 2人も約束は守ってくれるよ!」
「そ、そっか……」
「うん! じゃあ、ありがとね?」
「うん……」
用件が済んだので、私はさっさと女子トイレから立ち去った。
体育祭で堀北と接触事故を起こした木下。
その事をネタに、木下を遠回しに脅してCクラスの問題文を入手させたのだ。
(私、ツナ君以外の誰も信用してないんだよね〜。そして、それはもちろん君もだよ龍園君っ。……大事な事は必ず2回確認する。それが私の流儀♪)
女子トイレから出た私は、別方向にある多目的トイレに入った。そして、龍園君からもらった問題文と木下さんからもらった問題文を見比べる。
(……あはは、やっぱり! 問題文が違うね〜。龍園君、私に偽の問題文を流してきたわけか)
龍園君からもらった問題文をビリビリに破き、洗面台の付近に置かれたゴミ箱に捨てた。
(どうせ、堀北か綾小路が先手を打ってたんだろうね。そしてそれを龍園君に告げ口したんだろう。そうなるとCクラスの旨味がなくなるから取引不成立になっちゃう。だから、偽の問題文を渡してきたと)
思い通りの展開に思わずにやけてしまう。
「ふふふ……もうすぐだよ? もうすぐ私が君の隣に行くからね。待っててね? ツ〜ナ君っ?」
?? その日の放課後。清隆side ??
Cクラスへの問題文提出も終わり、後は勉強するのみとなった。
今俺は、堀北と共に図書館で自習をしている。
今日は全ての勉強会が休みだからな。
黙々と自習を続ける堀北に、俺は何気ない質問を投げかける。
「……後は勉強を続けるだけ、か?」
「ええ。櫛田さんへの対策はもう済んでいるし」
「……」
堀北は櫛田対策として、ペーパーシャッフルの説明を受けた日に茶柱先生に『自分以外から受け取った問題文は受理しない』という約束を取り付けていたらしい。
それで龍園と櫛田がお互いに問題文を渡し合うという契約を出来ないようにしたわけだ。
これで櫛田がCクラスの問題文を先取りする事はなく、純粋な学力勝負になるはずだ。
……しかし、俺は一抹の不安を抱えてしまっていた。
「……それで、十分なのか?」
「え? どうして?」
「なんとなくだが……それだけでは不十分な気がするんだ」
「何?
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