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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
ぺーパーシャッフルE 〜嵐を呼ぶ試験直前〜
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 そんな軽井沢に1人だけ手を差し伸べる者がいた。……王だ。

 

「軽井沢さん、とりあえず謝ろう? 謝れば櫛田さんも許してくれるよ。ね? 櫛田さん」

「う、うん。もちろんだよ」

 

 ……軽井沢が謝れば櫛田も許す、そう言った意識を植え付けるような行動だな。

 

 本人が許すんだから外野が口出すな、そう言いたいのだろう。

 

(……しかし、王ってクラス内の揉め事に干渉するような奴だったか?)

 

 どこか違和感を感じつつも、意識はすぐに深く頭を下げた軽井沢へと移った。

 

「……ごめんなさい」

「ううん、いいんだよ。私ももう少し軽井沢さんに理解ある発言をするべきだったかなって」  

「今の私、全然冷静じゃなかったかも。ごめん」  

「いいんだって、気にしないで♪」

「……ありがとう」

 

 いつもの女神のような微笑みで軽井沢の暴挙を許した櫛田。

 

 しかし、軽井沢は何かに気づいたようにハッとした表情を見せた。

 

「櫛田さん。明日学校に着て行く予備のブレザーって持ってる?」

「……あ、私前に1着ダメにしちゃって、これしか残ってないな……」

 

 元々ブレザーは学校から2着支給されているものだ。

 櫛田のそのダメになったというブレザーは、保管している俺の指紋付きブレザーに違いない。

 

「お詫びとしてさ、せめて私にクリーニング代を出させて」

「え? いいよそんなの」

「それじゃあたしが落ち着かないから……ダメ?」

「……本当にいいの?」

「うん。全部あたしが悪いから、それくらいはさせて」

「……分かった。じゃあお願いするね」

 

 櫛田がブレザーを脱ぎ、軽井沢に手渡した。

 

 こうして、クリーニング代を軽井沢が出すということで今回の争いは終幕となった。

 

 そこからの話し合いはスムーズに進み、Cクラスに出す問題も最終決定となった。

 

 さすがに話し合い終了後もカラオケをしていくって感じにはならず、全員が帰路へと付いた。

 

「……」

「……」

 

 別れ際に俺は軽井沢にあるものを手渡し、何食わぬ顔で家路へと着いた……

 

 

 

 

 ?? 美雨の部屋 ??

 

 

 ……全員が家に帰った頃。

 王美雨は、自室でとある人物に電話をかけていた。

 

 ??プルルルル、ガチャ。

 

『あ、もしもし? ……うん、予想通り櫛田さんに対してアクションを起こす人がいたよ。……うん、そう。軽井沢さん。……
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