暁 〜小説投稿サイト〜
ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ
ぺーパーシャッフルE 〜嵐を呼ぶ試験直前〜
[11/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
 

「……あと2日。勉強会は平田君に任せるわ。私はひたすらこの作業に集中する」

「……そうだな。それぐらいしないと間に合わんしな」

「勿論、あなたも手伝ってくれるのよね?」

「……当たり前だろ」

「……今日も素直なのね」

「……うるさい。さっさと行くぞ、図書館がいいか?」

「……そうね、図書館でしましょうか」

 

 堀北が軽い冗談を飛ばすが、緊張のせいかあまり空気は変わらなかった。

 

 そして、図書館へと向かう俺と堀北だったが……屋上の入り口の扉を開いて廊下へ続く階段に戻ると、ちょうど屋上に向かって階段を登っている人物がいた。

 

『あ』

 

 ……綱吉だった。

 

(そういえば……元々屋上に来たのは王に綱吉が呼んでるって言われたからだったな)

 

「あ、よかった2人とも。屋上に来てくれてたんだね?」

「……ええ。私達に何か話があったの?」

「うん、期末試験まであと2日になったし、聞いておきたい事があったんだ」

「聞いておきたいこと?」

 

 綱吉は階段の途中に立ったまま、俺達にへと質問を投げかける。

 

「……誰もいなくならないよね?」 

『!』

「今日の朝、鈴音さんがアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』を読んでたからさ。ちょっと気になっちゃって」

『……』

「君達、俺の前からいなくなろうとしたり……してないよね?」

『……』

 

 この質問……。確実に俺達と櫛田の勝負に気づいているな。

 やっぱり綱吉をごまかし続ける事はできなかったか。

 

(俺達を止めに来たのか?)

「……それは……」

「……」

 

 堀北が少し悲しそうな顔になってしまう。

 

 ……その時。

 

 ??ダッ!

 

『!』

 

 綱吉がダッシュで階段を駆け上がり、堀北の前に立った。

 

 そして綱吉は……

 

「……綱吉君? ! ひょっ!?」

 

 ??ムニィィィ〜。

 

 堀北のほっぺを掴んで横に引っ張った。

 

「鈴音さん! そんな顔をしてたらだめだよ!」

「に、にゃに?」

「清隆君も! いつものキリッとした表情が崩れてるよ!」

「……え?」

 

 綱吉にそう言われ、思わず階段の壁に貼り付けられた鏡を見る。

 

 しかし、俺も堀北もいつもと同じ表情にしか見えない。

 

(……綱吉には違って見えるのか?)

 

 顔を赤くして困惑する堀北に、綱吉は優しい笑顔で語りかけ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ