ペーパーシャッフルC 〜大空に集いし新たな仲間〜
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た。
「っ……」
『!』
「! 沢田君!?」
俺はしゃがみ込んだまま、頭上に目を向ける。
すると……そこには龍園≠ェ立っていた。
「……龍園」
「……はっ、すまんな。ゴミかと思って思わず踏んづけちまった」
全く悪びれる様子もなく、とりあえず足を戻した龍園。すぐに俺もコーヒーカップを掴み、立ち上がって龍園を睨んだ。
よく見てみると、龍園の後ろには伊吹とアルベルト……そして石崎が立っている。
「……他人の物を踏んづけようとして、その態度か?」
「はぁ? ゴミと勘違いしたって言ってんだろ?」
「……長谷部がコーヒカップを落として、お前の足元に転がる様子を見ていたくせにか?」
「……そんなの見てねぇよ。言いがかりも甚だしいぞ、沢田」
睨み合う俺と龍園。
俺達のただならぬ雰囲気に、パレット内は空気が静まり返っていた。
「俺達が入店してから、ずっと監視してただろ」
「……また言いがかりかよ。俺はそんな暇じゃねぇんだ」
視線を感じていたから間違いないだろうが、まぁ認めるわけないか。
その時、幸村と三宅が加勢に来てくれた。
「おい龍園、一体何の用だ」
「俺達の席に歩いて来てるみたいだったが?」
幸村と三宅のその質問に、龍園はニヤリと笑った。
「今日はただの挨拶と確認だ。また近い内に、ちゃんと遊んでやるよ」
「……」
くるりと踵を返し、龍園達はパレットを出て行った。
『……』
龍園君が出て行くと、止まっていた時間が動き出すように周りに騒がしさが戻って来た。
「……はい、長谷部さん」
「え? あ、うん。ありがとう……」
俺は後ろに振り返り、長谷部さんにコーヒーカップを返そうとした。
??その瞬間。1人の女子に声をかけられた。
「……待ってください」
『!』
「……クラスメイトの暴挙のお詫びです。こちらを受け取ってください」
「え? あ、ありがとう。……あ、でも私ブラックは……」
長谷部さんが遠慮がちにそう言うと、その女子は優しく微笑んだ。
「ご安心下さい。こちら砂糖マシマシですから」
「え? ……どうして私がそれが好きって分かったわけ?」
「先ほど注文していた時、あなたが珍しい注文をしていたので記憶に残っていたんですよ」
「……へ、へぇ〜。じゃあ、ありがたくもらうね」
「はい。どうぞ」
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