ペーパーシャッフルB 〜迫り来る嵐の予感〜
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は勉強方針を決める為に、3人の苦手分野を把握しようか」
「……話すり替えたな?」
「うるさいよ!? え〜。幸村君がその為の問題をいくつか作ってくれたみたいだから、まずはそれを解いてもらおうかな」
俺がそういうと、幸村君がカバンから3枚の紙を取り出した。
「三宅と長谷部は文系教科が苦手らしいからな。文系の問題を集めている。佐倉はまだ分からないから、理系と文系を半分ずつ集めてある。まずはそれを制限時間10分で解いてみてくれ」
「わかった」
「は〜い」
「わかりました……」
幸村君から紙を受け取った3人は、すぐに取り掛かり始めた。
〜10分後〜
3人が解いた問題を確認すると、幸村君は目を丸くして驚いていた。
「ここまで来ると見事だな……」
「うん、間違えた箇所も答えも同じだね」
「……実質教えるべき人数は1人か」
「いや、佐倉は理系が苦手のようだぞ。全体の成績的には三宅と長谷部と遜色ないが、苦手分野は真逆だ」
幸村君のいう通り、三宅君と長谷部さんは苦手な所が完全に一致しているが、佐倉さんは全く別の所を苦手としているようだ。
「……じゃあどうする?」
「そうだな……」
幸村君は少し考え込み、やがて再び口を開いた。
「俺と綾小路で三宅と長谷部を見よう。沢田は佐倉を見てやってくれ」
「あ、うん、分かった。場所も移した方がいい?」
「いや、同じ場所でいいだろう。指導役も指導方針で迷った時は協力しあいたいからな」
「そうだね。そうしようか」
生徒と担当指導員が決まった所で、お互いに再度挨拶を交わすことにした。
「と、いうわけだ。2人ともよろしくな」
「……よろしく頼む」
「ああ、よろしく」
「お手柔らかによろしく〜」
「……」
「〜っ////」
幸村君達は普通に挨拶を交わしたのだが、俺はまだ佐倉さんに挨拶をできていなかった。
なぜかって、佐倉さんが顔を赤くして俯いているからね。
「……あの、佐倉さん?」
「! は、はいっ!?」
「俺が佐倉さんの勉強を見る事になったから。よろしくね」
「う、うんっ! よ、よろしきゅ!」
「あ、噛んだ」
「〜っ////」
『あははっw』
佐倉さんが噛んでしまったのを長谷部さんが指摘する。
佐倉さんはさらに顔を赤くし、その様子を見て俺達は笑った。
まだ勉強会が始まってもいないけど、この勉強会は上手く行くような気がし
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