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ペーパーシャッフルB 〜迫り来る嵐の予感〜
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(え〜と、俺のペアは〜)

 

 自分のペアを探すべく一覧表を見回す。

 

 沢田綱吉ー軽井沢恵。

 

 どうやら俺のペアは軽井沢さんのようだ。

 

 軽井沢さんかぁ〜と思いながら彼女の席に目を向けると、軽井沢さんも俺の方に視線を向けていて目があった。

 

「! ……えへへ」

 

 目があった軽井沢さんは恥ずかしそうにしながらも手を振ってきた。俺も微笑みながらよろしくという気持ちを込めて手を振り返しておいた。

 

 そんな中、後ろの席から独り言が聞こえてきた。

 

「……佐藤か。話したこともないな」

 

 その声の主は綾小路君だ。声に反応して一覧表に視線を移す。そして綾小路君の名前を探した。

 

 綾小路清隆ー佐藤麻耶。

 

 綾小路君のペアは麻耶ちゃんか。俺も最近まで話した事なかったけど、綾小路君もまだ話した事がないらしいな。

 

 もし必要なら、2人の橋渡し的な事もやろうかな。今回の俺はクラスの為に動けないから、裏方でできる事は全て引き受けるつもりだ。

 

 

 

 ?? その日の放課後 ??

 

 

 ペアが決定した後の放課後。Dクラス教室に俺・鈴音さん・平田君・桔梗ちゃんが集まっていた。

 

「ペアも無事に決まったし、明日から勉強会を始めようと思うの」

「そうだね。前に決めた通り、僕は夜の部を担当するよ」

「私は夕方の部ね。でも、出来るだけ夜の部も参加するつもりよ」

 

 事前に決めておいた通り、夕方の部は鈴音さんが、夜の部は平田君が指導役を担当する事になるようだ。

 

 そして、平田君は手に持っていたノートを開いた。

 

「中間テストの時より参加希望者が増えているね。どちらも1人で指導役をするのは難しいから、櫛田さんと沢田君にはどちらかに指導役として入ってもらいたいな」

 

 これも事前に決めていた通り、俺と桔梗ちゃんは指導役のサポートに回る。

 

「うん♪ あ、私はできれば夕方の部が良いんだけど〜。ツナ君は夜の部でもいい?」

「あ、うん。俺はどこでもかまわないから、桔梗ちゃんの好きな方を選んでいいよ」

「ありがとう♪ さすがツナ君? 私も行ける日は夜の部も参加するようにするね〜♪」

「……」

 

 ニコニコしながら俺の手を取る桔梗ちゃん。

 最近スキンシップが多いけど、距離が縮んでいるだけとは思えなかった。

 

 仲良くなれるのは全然構わないんだけど、鈴音さんと綾小路君との距離は逆に広がってしまっている気もするし。


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