ペーパーシャッフルA 〜雲達の宴〜
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制がしかれていたなら同級生である堀北が真相を知らなくとも仕方がないか。
「……だが、そうなると気になるのは学級崩壊した理由だよな」
「……そうね。一体どうやったら1人でクラスを崩壊させられるの?」
個人でクラスを崩壊させて学級崩壊を起こすなら、見境ない暴力が一番手取り早いだろう。
だが、櫛田にそれが出来るとは思えない。
「……櫛田」
「ん? 何?」
「中学の学級崩壊。それがどうして起きたのかを教えてくれないか?」
「ええ? 知りたいの?」
「知りたい。それがお前を理解する上で必要不可欠だと思う」
「! ふふふ、私の事を理解してどうするつもりなの?」
「堀北が勝った後、お前とは仲良くしないといけないからな。沢田はお前を切ろうとはしないだろうし」
「へぇ〜。自分達が勝つ事を確信しているみたいだね?」
「まあな」
「……ちっ」
俺の挑発を受けた櫛田は、少し本性が出始めたのか小さく舌打ちをした。そして、また笑顔になると俺の質問に答え始めた。
「うふふ♪ まあいいや! どうせ君達は退学になるし、冥土の土産に教えてあげるっ♪」
笑顔のまま、櫛田は語り始める……
?? 櫛田桔梗の独白 ??
あの事件の事を話す前に、私って人間の事を話さないといけないかな。
綾小路君はさ、他人にはない自分だけの価値を感じる瞬間ってない?
テストで1番を取ったり、運動会のかけっこで1番を取った時、皆が注目してくれるよね。
「凄い」
「格好いい」
「可愛い」
そんな視線を浴びる瞬間って最高だと思うんだぁ。
『承認欲求』……って言えばいいかな?
私は多分、それが人よりもずっと強くて依存してるんだと思う。
自己アピールをしたくて仕方がないし、目立ちたくて仕方がないし、褒められたくて仕方がないの♪
それが叶った瞬間に、私は自分の価値を実感するし、生きてるって感じれる!
……けど、私は私の限界を知ってる。
小学校までは問題なかったのに、中学に上がった途端に上には上があるって事を理解させられた。
もうどれだけ頑張っても、勉強やスポーツでは1番にはなれなくなったの。
1番じゃなきゃ私の欲求を満たすことが出来ないのにね。
……だから私、考えたんだ。
誰にも真似できないことをしようって。誰よりも優しく、誰よりも親身になれば、その場所では1番に
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