ペーパーシャッフルA 〜雲達の宴〜
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そんな櫛田に、堀北は複雑そうな表情で問いかける。
「……それは傲慢じゃないかしら。あなた1人の力でクラスをどうとでも出来ると言っているのと同じよ?」
「そうだよ?」
「なっ!?」
……こいつ、本気で言っているのか?
「今更何を驚いているの? 実際に昔、私は自分1人でクラスを変えちゃったもん。その事はあなたも良く知っているでしょ?」
「! やっぱり、あの事件もあなたが起こしたの?」
「そうだよ? てか知ってると思ってたのに、詳しい内容までは知らなかったんだね?」
「……事件の事は、櫛田さんのクラスで起きたことくらいしか知らなかったわ」
櫛田と堀北は何かの『事件』について話しているが、その事件を知らない俺は何も理解できない。
「……堀北。事件って何のことだ?」
俺も思わず口を挟んでしまったが、ここは聞いておかないと困りそうだ。
「……櫛田さん。話してもいいかしら?」
「綾小路君は私の本性を知っているからね。いいよ〜」
堀北は櫛田に確認を取ると、事件≠ノついての説明を始めた。
「私と櫛田さんが同じ中学出身だった事はこの前話したわよね?」
「ああ」
確か、他県にある特殊なマンモス高校とのことだったな。
「私達の学年が卒業を間近に控えた2月のある日、1つのクラスが集団で欠席する出来事があったの」
「集団欠席?」
「ええ。それも感染症の流行とかではなく、ある女子生徒が引き金となって、クラスが崩壊するほどの事件が起きた事が原因だという噂が流れていたわ。そして、そのクラスは卒業するまでの間に全員が復帰することはなかった。事件当時のそのクラスの教室はめちゃくちゃに荒れていて、至る所にクラスメイト同士の誹謗中傷の応酬が落書きされていたらしいわ」
中学の卒業間近、1つのクラスが学級崩壊を起こしたわけか。そしてそのクラスの使っていた教室はめちゃくちゃで、至る所にクラスメイト同士の罵り合いの落書きがあったと。
……ある女子生徒っていうのは考えるまでもないよな。
「……つまり学級崩壊があったってことだよな」
「そうね」
「で、その原因となったのが櫛田だと言うことか?」
堀北から櫛田に視線を移すと、櫛田は笑顔のまま頷いた。
「うん! その通りです♪」
「……櫛田さんがそのクラスにいた事は知っていたけど、まさか学級崩壊を起こした張本人だとは知らなかったわ」
「えへへ♪ 学校が情報統制を徹底していたからね〜」
なるほどな。情報統
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