ペーパーシャッフルA 〜雲達の宴〜
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」
全員が返事をすると、堀北は安堵のため息を吐いた。
(なんだ? 少し自信がなかったのか?)
「……じゃあ明日。ホームルームの時間を借りて、クラスでもこの作戦を共有しましょう」
「うん。そうだね」
「おし! じゃあ作戦会議はもう終了だな?」
「そうね。須藤君と平田君は部活の時間だし、今日はもう解散しましょうか」
ふと時計を見てみると、時刻はもうすぐ17時半になる頃だった。
「じゃあまた明日」
「ええ」
解散になり、部活組の平田と須藤は駆け足で部活に向かっていく。そして、軽井沢も誰かに電話をかけながらパレットから出て行った。
これで残ったのは俺と堀北と櫛田の3名だ。そしてなぜか、櫛田は席を立とうとしない。これから櫛田と話をするつもりだったからありがたいのだが……なんともきな臭い雰囲気だ。
動かない櫛田に警戒心を抱いているのか、堀北も話しかけようとしない。
そんな膠着した場を動かしたのは、櫛田だった。
「……ねぇ、2人とも」
『!』
「今から教室に戻らない? 話したい事があるんだぁ〜、……2人もそうだよね?」
そう言う櫛田はいつも通りの笑顔だが、貼り付けた笑顔である事は間違いなさそうだ。
「ええ。その通りよ」
「うふふ♪ じゃあ行こっか?」
「……そうね」
席を立ち歩き出す櫛田に、俺達はただ黙ってついて行ったのだった。
?? Dクラス教室 ??
教室に入ると、櫛田はニコニコしながら話始めた。
その瞬間。俺はポケットに手を入れて、学生証端末の画面に触れる。
「ねぇねぇ2人とも! 私と1つ賭けをしない?」
『!』
……その台詞は、本来堀北がお前に言う予定だった台詞なんだが?
「……賭け?」
「そう! どうせ君達も私に賭けを持ちかけるつもりだったんでしょう?」
「! 何でその事を……」
「ふふふ♪ 何でだろうねぇ? 私と堀北さんは似たような人間だから……かな?」
櫛田と堀北が似てる?
むしろ正反対だと思うんだが……
「……賭けの内容は?」
「期末試験の8教科の内、どれか1教科の点数勝負だよ!」
『!』
驚いた。まさか賭けの内容まで一緒だったとは……
「うふふ、もしかして賭けの内容まで同じだったりぃ?」
「……そうよ」
「あはっ♪ やっぱり〜! 私達は似たような人間
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