ペーパーシャッフルA 〜雲達の宴〜
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櫛田の質問をばっさりと切り捨てる俺達。
何を言われたって、俺達はパートナーと相棒というボジションを譲る気なんてない。
だからこそ櫛田に賭けを持ちかけるんだしな。
「……そっか、残念。じゃあやっぱり賭けで決めるしかないね♪」
「ええ。私と櫛田さんのサシ勝負よ」
「……私が勝ったら、堀北さんと綾小路君には自主退学してもらうよ」
「分かったわ。私が勝ったら、もうクラスの邪魔をするのは辞めてちょうだい」
「いいよ。あ、あとさ。ツナ君にはこの賭けの事は内緒ね?」
「ええ。元よりそのつもりよ」
「……勝負する教科はどうする?」
「あなたに委ねるわ」
「そう? じゃあ数学で勝負しよう。同点なら賭け自体が無効って事で♪」
「分かったわ。……もし負けた方が約束を違えようとしたら……」
「その心配はいらないでしょ? どうせ綾小路君が今の会話録音してるだろうし♪」
櫛田と堀北が俺の事を見てくる。俺は無言でポケットに入れていた学生証端末を取り出して、録音を停止した。
「……ね? 問題ないでしょ?」
「……そうね」
「うふふ♪ ペーパーシャッフルが楽しみだねぇ」
「ええ。お互いにベストを尽くしましょう。……あと、クラスでの事なんだけど」
「大丈夫。ちゃんとクラスの為に動くよ。勉強会にも参加するし」
「……助かるわ」
「じゃあ、私もう帰るから」
そう言った櫛田は、黒板に書いた図を消し去ると鞄を持って教室から出て行った。
「……勝てそうか?」
「……必ず勝つわ」
2人だけになった教室で、堀北は決意を新たに固めるのであった。
??その頃、廊下を歩く櫛田はとある人物に電話をかけていた。
??プルルルルル。ガチャ。
「あ、もしもし? 私だけど。……うん、そう。昨日の件引き受けるよ。だからさ、CクラスもDクラスを指名してくれる? え? 最初からそのつもり? ……ははは♪ まだツナ君にちょっかいかける気? ……まぁいいけど。今回はそっちが勝つ事になるだろうし、それで満足してくれるといいけど〜」
そして、櫛田は薄暗い廊下の奥に消えて行った……
読んでいただきありがとうございます♪
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